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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

これまでの自民党政治の総決算としての安倍政権

これまでの自民党政治の総決算としての安倍政権


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安倍政権は自民党政治の総決算である。

自民党とは、政党というよりも、冷戦と高度成長を前提とした開発独裁の利権集団である。

中央官僚(行政)→大手企業→中小企業・労働者・地方という利益誘導を軸とする集団である。

冷戦とバブルが終わった時点で本来「解散」すべきだった。その後は他の先進国のように、社民主義vs新自由主義とかそういう形で政策軸で政治が進むべきところ、自民党は生き残ってしまった。

さらに、自民党に修正をかけるべき勢力(他の先進国でいえば社民主義勢力)が弱体化した。新しい政治勢力と言っても新自由主義の勢力が目立った。この新自由主義の新党に引っ張られる形で、橋本龍太郎政権は構造改革と消費増税、緊縮財政を実施。2001年以降は小泉自民党が構造改革を進めた。橋本は「火だるまになって改革を進める」、小泉は「抵抗勢力と闘う」と叫んだ。田舎や医者、農民、中小企業を切り捨て、大手企業のための政治に自民党を特化させた。

とはいえ、がら空きになった「左」のポジションを埋めたのが小沢一郎さんが入党後の民主党である。皮肉にもかつては新自由主義者だった小沢さんが民主党の左派路線を進めていくことになる。大雑把に言えば、「企業を通じてではなく、個人を直接社会保障や教育で支える」というのが「国民の生活が第一」という民主党のマニフェストである。

2008年のリーマンショックといわゆる派遣切りで新自由主義の問題点が明らかになる中で、民主党が2009年に政権を奪取。

しかし、ほどなくして官僚に敗北してグダグダになってしまう。そうした中で、新自由主義の新党が再び、バカ受けする。新自由主義新党が反自民票を割る形になり、2012年衆院選では安倍自民党が政権を奪還する。

路線としては古い自民党の大手企業を応援しつつ、田舎のお金持ちにも配慮するというやり方である。他方で、国家戦略特区などを見ると「お仲間を優遇する」ことを、小泉純一郎張りに「岩盤に穴をあける」などと強弁している。

要は、安倍政権とは、今までの古い自民党から小泉的自民党
まで、これらを総合したものである。自民党の総決算の成れの果てである。

それを可能にしたのは、小選挙区制を背景とする圧倒的多数の議席である。そして、また小選挙区制度も含む現行選挙制度のもと、議員が公認権を持つ総裁に逆らいにくくなったことである。

権力にやりたい放題させるとどうなるか?それを見せてくれたのは安倍政権の一つの「功績」かもしれない。


by hiroseto2004 | 2017-06-09 18:14 | 安倍ジャパン | Trackback