高校生平和大使演説見送り 核禁止条約への言及懸念か(備忘録)
2017年 08月 20日
高校生平和大使の演説中止
――子どもたちには勝てないことを認めた外務省――
まずは、8月19日の朝アップされた共同通信47NEWSの記事をお読み下さい。
これと併せて、「ユース非核特使」の活動報告をしている外務省のホームページもお読み下さい。
今回は中止されましたが、2015年の軍縮会議ではスピーチができました。
このページの最後には、「「核兵器のない世界」の実現に向けて,日本はこれからも「非核特使」「ユース非核特使」と連携しながら,引き続きリーダーシップを発揮していきます」と高らかに決意表明しています。その口の乾かぬ内に「毎年必ずやると決まっているわけではない」なんて良く言えたものです。
仮に高校生が核兵器禁止条約に賛成だと言ったとしても、大人としてフェアに受け止めれば良いだけではないのでしょうか。政府がそれに反対しているのなら、プロの外交官として世界の外交官に向けて自分の立場を説明すれば済む話です。それとも、世界の良識を持つ国々を説得できないことだけは自覚しているのでしょうか。
高校生に発言させなかったのは、高校生たち――外務省のお偉いさんたちから見ればまだ子どもでしょ――のスピーチには説得力があるけれども、自分たちの理屈は通用しないことを認めたからなのだとしか思えません。
高校生の皆さん! 外務笑 (済みません、変換ミスでこんな漢字になってしまいました。訂正します。外務省です。) が負けを認めたくらい皆さんの言葉そして行動には大きな力があるのです。自信を持って、世界中に核兵器廃絶を呼び掛けましょう。
そして、「チョッピリ」勇気のある発言をしたばかりの河野外務大臣! 勇気ある発言を続けて下さい。大臣は、就任直後の記者会見でテレビ朝日の小池記者の質問に答えて、
「今や外務省の大臣でございますから,外務省がいい,頑張っているという印象を持っていただけるようにするのが私の責任だと思いますので,外務省頑張ってるねと言われるようにしていきたい,そうならなければそれは私の責任でございますので,しっかり責任を果たしてまいりたいと思います。」
と言っています。その責任を果して下さい。
天下の外務省が、子どもたちにはない権力を使って子どもたちの足を引っ張っるのでは、「いじめをしている」と見られたとしても仕方がありません。そんなところで「頑張って」も自慢にもならないでしょう。
日本や世界の子どもたちのために、そして未来のために「頑張ってるね」と認めて貰いたいのなら、せめて、外務大臣の指示によって、ジュネーブでの演説を復活させるくらいのことは必要だと思うのですが――。