世界の平和と安全に向けた核軍縮に関するイランの決議案
2017年 10月 31日
世界の平和と安全に向けた核軍縮に関するイランの決議案
国連
核軍縮に関するイランの決議案が、アメリカとその同盟国の反対にも拘わらず、国連総会軍縮委員会で採択されました。
この決議は、世界112カ国の賛成により、NPT再検討会議の取り決め実施を追求する目的で、28日土曜に採択されました。この決議の採択は、どのような点から重要なのでしょうか?
イランの決議案は、核兵器保有国に対し、国際的な監視や後戻りしない形での転換、透明性といった原則に基づき、保有する核兵器を完全に廃絶するという取り決めの実施を加速するよう求めています。以前、7月7日にも、イランをはじめとする核兵器に反対する122カ国の代表が、ニューヨークの国連本部で、あらゆる状況下における核兵器の製造、実験、保管、移転、使用や使用の脅迫を禁止する核兵器禁止条約を採択しました。
この条約の支持者は、それを歴史的な成果と呼んでいますが、核兵器保有国は、それを非現実的なものとみなし、「この条約は、核兵器の削減にはつながらない」と主張しています。
1970年に発効したNPTは、核兵器廃絶の必要性を強調しています。しかし核兵器の保有国は、その取り決めをまったく履行していません。
2000年から2010年の会議の決定事項は、シオニスト政権イスラエルの無条件のNPT加盟を強調しています。ストックホルム国際平和研究所の年次報告によれば、シオニスト政権はおよそ300個の核弾頭を保有しています。

こうした中、アメリカはこれまで、中東の非核化に関する会議の実施を妨害してきました。アメリカはまた、核兵器を使用したことのある唯一の国であり、この兵器の改良に何十億ドルという資金を費やしています。
イタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・エルネスト氏は、少し前にロシア・スプートニク通信のインタビューで、「イタリアの2つの基地がアメリカの核弾頭の保管場所になっていることを知っている人は少ない」と語りました。アメリカはまた、戦術的な核兵器をベルギー、ドイツ、オランダ、トルコに保管しています。
ノースカロライナ大学の核兵器専門家のゴブラッド氏は、これについて次のように語っています。
「世界は核大国をランプの中に戻すことに失敗し、今、新たな核保有国が姿を現し、新型の兵器を製造しようとしている。この流れの継続は、世界を消滅させるための競争を意味する」
イランは、安全な世界のためには、これらすべての兵器を完全に廃絶することが必要だと考えています。イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、2011年4月にテヘランで開催された軍縮国際会議へのメッセージの中で、次のように強調しました。
「我々は、この種の兵器の使用を禁じられたものと見なし、この大きな災難から人類を守るための努力を、すべての人の責務と考えている」