イラン高官、イギリスのイランと地域に対する政策を痛烈に批判、イギリス外相も失策認める
2017年 12月 10日
イラン高官、イギリスのイランと地域に対する政策を痛烈に批判
ラーリージャーニー国会議長、ジョンソン外相
イランの高官が、イギリスのジョンソン外相とテヘランで会談する中で、イランと地域諸国に対するこれまでのイギリスの政策を痛烈に批判しました。
ジョンソン外相は、9日土曜、テヘランでイランのラーリージャーニー国会議長、ザリーフ外相、シャムハーニー国家安全保障最高評議会書記と会談しました。

イルナー通信によりますと、ラーリージャーニー国会議長は、ジョンソン外相との会談の中で、核合意後、イランとイギリスの経済協力が行われていないことを批判し、「ヨーロッパ諸国は核合意後イランとの経済協力にむけて大いに努力している」と述べました。
また、アメリカとイギリスのアフガニスタンとイラクへの侵攻に触れ、「この攻撃は地域におけるテロの広がりの要因だった」と語りました。
さらに、バーレーンとサウジアラビアはイギリスの支持により、バーレーンやイエメンの人々を虐殺しているとしました。
ジョンソン外相もこの会談で、「イギリスは核合意を支持している」と強調しました。
また、イランを訪問した目的とは、両国の協力のレベルを政治、経済、議会のさまざまな分野で高めることだとしました。
さらに、一部の地域諸国に対する誤ったアプローチなど、イギリスの失策を認め、「イギリスは地域に安定と平穏が戻るべきだと考えている」と語りました。
また、イギリスがテロとの戦いでイランと協力することに関心を寄せていることに触れ、「イギリスはこの問題に関して、イランとの貿易を活用したいと考えている」と強調しました。

ジョンソン外相は、ザリーフ外相と会談し、「核合意はイギリスにとって非常に重要であり、イギリスは核合意を完全に実施する責務を負っている」と述べました。
シャムハーニー書記は、9日夕方、ジョンソン外相と会談する中で、イランの地域政策に対する一部の国の根拠のない立場を批判し、イランは真剣なテロ対策を行っているとしました。
また、「イランの政策や行動が多くの殉教者を出すものでなかったら、今頃テロ組織ISISがイラクとシリアを支配し、ヨーロッパに迫っていただろう」と強調しました。

さらに、聖地ベイトルモガッダス・エルサレムをシオニスト政権イスラエルの正式な首都と認定したアメリカのトランプ大統領の決定に触れ、「パレスチナはひとつの首都を持つ統一国家であり、アメリカの決定により、イスラム教徒はシオニスト政権イスラエルに対抗し、パレスチナ人の権利を実現するために、さらに団結することになるだろう」と述べました。
ジョンソン外相も、この会談でイギリスはアメリカの決定に反対していると強調し、「イギリスはエルサレムへの大使館移転を決定していない」としました。
また、核合意の取り決めを完全に実施するうえでの問題を解決する必要性を強調しました。