トランプ大統領の一般教書演説、意外性のない発言の繰り返し
2018年 01月 31日
イランにとっても、トランプの一般教書演説は変わり映えのしない、想定内のものだったということです。
トランプ大統領の一般教書演説、意外性のない発言の繰り返し
アメリカのトランプ大統領が一般教書演説を行い、国内や世界の問題に関して、これまでの立場を繰り返しました。
ロイター通信によりますと、トランプ大統領は、30日火曜夜、一般教書演説で、イランで先ごろ、暴動を起こした人々を擁護し、核合意を批判すると共に、「議会に対しては、イランとの核合意に存在する恐ろしい欠点に取り組むことを求める」と語りました。
トランプ大統領は、アメリカの経済や安全保障問題について、「過去の政権の過ちが、アメリカを現在のような非常に危険な状況に陥らせた。そのような過ちは繰り返さない」と主張しました。
また、「アメリカの外国への支援が、常にアメリカの利益に貢献し、アメリカの敵国ではなく、友好国のみに渡るような法を可決するよう求める」と語りました。
さらに、中国とロシアはアメリカ経済を脅かす存在だとしました。
トランプ大統領は、「アフガニスタン撤退に関する特定の計画は表明しない」と主張しました。
さらに、緊張を生み出す立場を続ける中で、ベイトルモガッダス・エルサレムをシオニスト政権イスラエルの首都に認定したことについて、「アメリカは、このアメリカの決定に反対する国々に資金援助を行うべきではない」と語りました。
また、「核爆弾を獲得するための北朝鮮の努力は、非常に早くアメリカに対する脅威になりうる」と述べました。
トランプ大統領は一般教書演説で、共和党と民主党に対し、インフラや移民問題に関して合意するよう求めました。
アメリカの一部の政治家は、この演説をボイコットしました。
イラン外相、「トランプ大統領は再び、イランと地域に関する知識のなさを露呈した」
イランのザリーフ外務大臣がツイッターで、「アメリカの大統領は再び、イランや地域に関する知識のなさを露呈した」と語りました。
IRIB通信によりますと、ザリーフ外相は、31日水曜、アメリカのトランプ大統領の一般教書演説に対し、「すべての人は、トランプ大統領の立場がどのようなものであるかや、彼が間違いなくイラン人の味方ではないことを知っている。おそらく“民主的な方法によって選ばれた人々”は喜ぶだろうが、独裁や彼らの武器の標的であるイエメンの子供たちなどが喜ぶことはない」と語りました。
ザリーフ外相は、最近も、アメリカのイランに対する証拠の捏造に遺憾の意を示し、ツイッターで、「偽りの情報を生産する機関において、トランプ大統領とその支持者たちは、紛争中の隣国によって準備された偽りの証拠を提示することにより、国連安保理でイラン恐怖症を作り出そうしたが、それだけでは、彼らの無力な同盟国を戦争犯罪に加担させることはできない」としました。
アメリカのヘイリー国連大使は、今月29日、ニューヨークで安保理理事国の大使らの前で、イラン製のミサイルの残骸だと主張する鉄の塊を示し、イランに対して新たなプロパガンダを展開しました。
こうした中、国連のファルハン・ハク副報道官が12月14日に、またフェルトマン国連事務次長が12月19日に、アメリカとサウジアラビアのイランに反する主張を否定しました。
イエメンの関係者も、これまで繰り返し、イエメン軍の防衛力は完全に国産のものであり、イエメンはサウジアラビアによって全面的に封鎖されているにもかかわらず、その力を拡大していると強調してきました。