国連安保理でシリアに関する3つの決議案、いずれも否決
2018年 04月 12日
反対で否決。これは「想定内」です。
しかし、中立国のスウェーデンが化学兵器禁止機関による調査を提起したのに米英が拒否権というのは残念ですね。
化学兵器が使われたことについては、本当にけしからんことだ。
しかし、きちんとした調査をしないといけないでしょう。
それこそ、米英の理屈に従うなら、パレスチナ人を現行犯で虐殺しているイスラエルを空爆しないと均衡がとれないでしょう。
国連安保理でシリアに関する3つの決議案が提起
ロシアのネベンジャ国連大使
国連安保理で、シリアに関する3つの決議案が提起されました。
IRIB通信によりますと、10日火曜、国連安保理は少なくとも9カ国の理事国の要請の中で、シリア・東グータ地区のドゥーマの化学兵器攻撃に関する主張を検討し、それに関する決定を下す会合を行いました。
この会合で、アメリカとその同盟国は、シリア政府が化学兵器攻撃を行ったとする主張により、国際社会による集団での介入を行う決議案を提起しましたが、ロシアの拒否権行使により、却下されました。
ロシアのネベンジャ国連大使はこの会合で、ロシアは拒否権を行使し、アメリカに対して、国際社会の介入により、世界の安全保障を危機に陥れるのを許さなかったと強調しました。

ネベンジャ大使はまた、アメリカの提案は世論の逸脱に向けた行動だとして、アメリカと同盟国は、理由や証拠がないまま国家主権を持つ国を非難しており、ドゥーマの化学兵器使用に関する証拠はまったく存在しないとしました。
テロリストと、その支援者であるアメリカやヨーロッパ諸国は、7日土曜夜にドゥーマで発生し、数十人が死亡した化学兵器攻撃がシリア政府によって行われたと非難していますが、シリア政府はこれを断固否定しています。
シリア政府軍は2月下旬、東グータ地区のテロリスト掃討作戦を開始し、現在、ドゥーマのみがテロリストに占領されています。
アメリカと同盟国はシリア政府の勝利に外交的に対抗しつづける中で、シリアの化学兵器使用に関する国際的に独立した調査に関する、ロシアの決議案に反対しました。
ロシアの決議案は賛成6票、反対7、棄権2で却下されました。
アメリカとロシアによる2つの決議案が却下された後、シリアに関する3つ目の決議案も却下されました。
この決議案はスウェーデンにより提起されましたが、アメリカとイギリスの拒否に直面しました。
スウェーデンは、この決議案の中で、2週間にわたって化学兵器禁止機関が化学兵器攻撃に関するドゥーマの調査と、報告書の作成の責務を担うことを提案しました。
10日火曜の国連安保理会合は、シリアが世界の大国が拮抗する場所になっていることを端的にあらわしており、ドゥーマで敗北に瀕しているテロリストを救うための、アメリカと同盟国のメディア的、外交的な努力により開催されました。