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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

イランによる、核合意以外の問題に関する協議の拒否

アメリカが核合意から離脱して2週間近く。
イラン政府は、欧州がアメリカを忖度してほかのことも持ち込むのは、ごめんこうむるという姿勢を示しています。






  • イランとEUの旗
    イランとEUの旗

アメリカが核合意から離脱してから、2週間近くが過ぎました。         

この間、イランとヨーロッパの関係者が出席する中、双方の協議が行われてきました。EUは、数々の声明や会議による決定の中で、核合意への完全な支援を表明してきました。こうした中、核合意によるイランの利益が完全に保障されない限り、イランが必ず、核合意に留まるということはありません。

イランとヨーロッパの協議の中で決定された枠組みにより、アメリカの離脱後、初めての核合意合同委員会が、今月26日、オーストリアのウィーンで再開されることになりました。イランと他の関係国の間で話し合われるのは、核合意に関する問題のみとなります。

イラン外務省のガーセミー報道官

イラン外務省のガーセミー報道官は、20日日曜、「新たな核合意の容認に対するイランへの新たな見返り案」に関する、一部の外国メディアの報道に対し、次のように語りました。

「このような報道や無関係な主張の根源は、シオニストのメディアの指令室、その他、世界に混乱を作り出す人々やイラン国民に悪意を抱く人々のもとにあり、マイナスの雰囲気を広げ、イランとその他の核合意締結国の対話を逸脱させるために行われている」

イランの立場は、核合意の実施当初から透明なものでした。イランは、核合意の一員として、すべての取り決めを履行しており、IAEA国際原子力機関の事務局長の核合意に関する、11回の公式報告も、そのことを認めています。こうした中、イランは、アメリカの非合法で一方的な核合意からの離脱の後、核合意による利益が守られる場合にのみ、この合意に留まるとしてきました。国際法問題の専門家であるキャンアーニー氏は、核合意の維持に対するヨーロッパの期待について次のように語っています。

キャンアーニー氏

「トランプ大統領が、ヨーロッパや中国の企業に対して制裁を行使し、ヨーロッパがイランと取り引きを行うのを妨げれば、自由貿易の原則や、WTO世界貿易機関の規定に違反することになり、ヨーロッパ政府は、このアメリカの行動をWTOに提訴することができる」

こうした中、ヨーロッパの行動は矛盾したものになっています。イランのザリーフ外務大臣は、20日、テヘランで、欧州委員会のカニェテ気候行動・エネルギー担当委員と会談し、次のように強調しました。

イランのザリーフ外務大臣と欧州委員会のカニェテ気候行動・エネルギー担当委員

「EUによる核合意実施の強調は、ヨーロッパの大企業がイランとの協力を断念する可能性に関する表明と矛盾している」

イラン外交関係戦略評議会のハザーイー委員長は、イタリアの新聞コリエーレ・デラ・セラのインタビューで、核合意の今後について次のように語っています。

「核合意の維持は、ヨーロッパ諸国の行動にかかっている。ヨーロッパがこの警告に対して自分たちを守らなければ、未来は複雑なものになるだろう」

明らかに、アメリカのイランに対する利己的な目的のための一方的な決定に対し、EUがこのようなダブルスタンダードを用いていることは、EUの戦略の効果に疑いを抱かせるものです。ヨーロッパは、自分たちとイランの核合意における利益を守ることのできるような、より確かな保障を示す必要があるのです。


by hiroseto2004 | 2018-05-22 12:33 | 国際情勢 | Trackback