【広島】チケット抽選券配布、途中打ち切り「想定の2、3倍」警察も指導
2019年 02月 25日
広島が25日、マツダスタジアムで今季チケット販売のための抽選券を配布したが、2万人程度の来場を想定したところ、5万人を超えるファンが押しかけて混乱した。
球団は当初、午前11時の段階で球場に来場した全員に、同時刻から抽選券を配布すると告知していた。同6時の段階で列を作っていたのは約160人。ところが9時を過ぎる頃には、広島駅から球場に向かう踏切に人が殺到するなどしたため、JRから「列車の運行に支障が出かねない」と連絡が入った。そのため警察の指導もあり、配布時刻を9時40分に繰り上げた。
ただし10時の段階で球場に隣接するプロムナードと球場コンコース通路に駆けつけたのは約1万3000人。そこから爆発的に人が増え、車道を埋め尽くす状態に。さらに導線として想定していなかった球場東側からもファンが殺到した。球団入場券部・島井誠部長(63)は「訪れた方の数は想定の2、3倍。事故を起こすわけにはいかない。安全が最優先」と判断。途中で配布を打ち切る旨を告知した。
結果、11時までに来場したにもかかわらず、約1万人が抽選券を手にすることができなかった。一部のファンが「どうなってるんだ」と球団スタッフに詰め寄る騒ぎもあったが、結果、持病の発作で救急搬送された1件をのぞき、事故は起きなかった。午後1時30分頃には配布作業が終了した。
月曜日の午前ということもあり、来場者は高齢者や主婦の姿が目立った。島根・浜田市から駆けつけたという70代の男性は約2時間待って抽選券を手にして「疲れたけど、公平感があるんじゃないかな」と笑顔。一方、広島市西区の50代女性は「時間内に並んだのにもらえなかった。約束が違う」と怒り心頭だった。