「新自由主義から脱することができる」と勘違いさせた「BREXIT」と「安倍」
2019年 03月 13日
イギリスの下院(定数650)は12日夜(日本時間13日未明)、イギリスの欧州連合(EU)離脱について英政府がEUとまとめた離脱条件の協定の承認採決を行い、391対242の大差でこれを否決した。1月に続く2度目の否決で、ブレグジット(イギリスのEU離脱)の行方はさらに不透明となった。
メイ首相は採決に先駆けて、この「改善された協定」を議員が支持しなかった場合、EUとの合意のないまま3月29日に離脱するいわゆる「合意なしブレグジット」の危険性が高まると警告していた。
大差で否決されたメイ首相は、13日に合意なしブレグジットを行うかを採決すると発表した。さらにこれが否決された場合には、14日にEU基本条約(リスボン条約)第50条に定められた2年間の離脱交渉期間を延長し、EU離脱を3月29日以降に遅らせるかどうかを採決する。
メイ首相は13日の採決について与党・保守党の議員を党議拘束しない方針を示し、「これはこの国の将来にとって非常に深刻な問題だ」と強調した。
「(2016年の)国民投票のときと同じで、賛否双方に強固で同じくらい正当な意見があります。そのため、与党では党議拘束を行わないことを確認する」と首相は述べた。
また、イギリスが直面している選択肢は「好ましいものではない」が、離脱協定が否決された以上、「直面しなくてはならない」と述べた。
下院はすでに1月に、230票の歴史的大差で離脱協定を否決していた。テリーザ・メイ首相はその後EUと再交渉し、11日には協定を「法的拘束力のある」ものに変更する合意を取り付けていた。