大阪人をアホ呼ばわりするより「公務員に天誅！」への冷静な反論を

大阪人をアホ呼ばわりするより「公務員に天誅！」への冷静な反論を

大阪ダブル選挙は、大阪維新が圧勝だった。
大阪維新は端的に言えば「安倍総理より安倍的」な勢力だ。
しかし、「公務員に天誅！」と言わんばかりの維新の主張に溜飲を下げて、自治体非正規労働者もふくめて、橋下徹さん、松井一郎さんらを圧倒的に支持している。

名古屋でも似た傾向があり「公務員に天誅！」系の「減税」が復調気味だ。
そして大阪では、「東京のマスコミ」や「既成勢力」が維新を包囲すればするほど、維新に同情票が集まる。
「大阪人はアホ」などと罵声を浴びせればさらに事態は悪化する。アメリカによる中東侵略戦争がさらにテロを悪化させているのに似てくる。
やはり、即効性はないが、じわじわ効いてくるのは対話だ。
「お気持ちはわかります。しかし、「公務員に天誅！」で、府民の暮らしは良くなるのですか？」
という粘り強い問いかけが大事ではないか？
教員不足、あるいは災害時の公務員不足など、いくらでも「天誅！」の弊害は挙げられる。安易な民間委託、民営化も、結局、竹中平蔵センセに類する企業の儲けの分、じつは府民の税金が無駄になっていることは指摘したい。
非正規自治体職員(委託先労働者の方も含む)の方には連合であれ全労連であれ、労働組合がきちんと手厚い取り組みをするのが近道だ。
「公務員に天誅！」への反論は、国や他自治体での竹中平蔵センセや類する方々による行政食い荒らしを防ぐ意味でも有効だ。

なお、いわゆる立憲野党内部でも大都会を中心に「公務員に天誅！」論は根強い。

しかし、それは「公務員が、若者の唯一の良い就職先」であるような地方では通用しないことも付しておきたい。