米大統領が、再びサウジアラビアを侮辱ーー日本も他山の石とせよ
2019年 09月 18日
米大統領が、再びサウジアラビアを侮辱
トランプ大統領とバーレーンの皇太子
アメリカのトランプ大統領が、再度サウジアラビアに対し、アメリカの対サウジ支援の代償の支払いを求めました。
トランプ大統領は16日月曜、ホワイトハウス内でバーレーンの皇太子と会談した際、アメリカのポンペオ国務長官と同様に確固たる証拠を提示することなく、サウジアラビアの石油施設に対する攻撃の責任はイランにあるとし、「アメリカは、サウジアラビアの安全を防衛する用意がある。もっとも、そのためにはサウジアラビアがもっと出費する必要がある」と語っています。
また、アメリカの見解ではイランが背後に存在するとされるサウジアラビアの石油施設への攻撃をめぐり、イランと衝突する可能性に関しても、「アメリカは、イランとの衝突を望んでいない」と述べました。
トランプ大統領はこれに先立ち、サウジアラビアの首脳陣を乳牛と揶揄し、選挙演説において「サウジアラビアの王政は、アメリカの支援なしには2週間と持たずに崩壊する」と強調していました。
今月14日、イエメン軍が、同国に対するサウジアラビア主導アラブ連合軍の犯罪への報復として、10機の無人機によりサウジアラビア国営石油会社・サウジアラムコ社所属の2つの精油所を攻撃しました。
この作戦の後、イエメン軍のヤフヤー・アッサーリア報道官は声明を発表し、今回の作戦がアラブ連合軍の犯罪及び、これまでの5年間にわたるイエメン封鎖への報復として実施されたことを明らかにしています。
しかし、アメリカはイランに対する事実無根の主張を繰り返し、サウジアラビアの石油施設に対する今回の攻撃の背後に、イランが存在していると主張しています。
サウジアラビアは、アメリカやアラブ首長国連邦などの支援を得て、2015年3月からイエメンを軍事攻撃し、完全に封鎖しています。
この戦争により、イエメンではこれまでに1万6000人以上の民間人が死亡、数万人が負傷したほか、数百万人が住む家を失っています。