プロ野球・広島で胃がんからの復帰を果たした37歳のベテラン外野手、赤松真人選手の引退会見が開かれ「病気をしてプロでいられるのはこの世界ではあまりないこと。ぜいたくな楽しい時間だった」と述べました。
赤松選手は22日、広島市のマツダスタジアムで引退の会見を開きました。
赤松選手は俊足を生かした走塁や守備力の高さが持ち味の外野手で3年前の平成28年には25年ぶりのリーグ優勝に貢献しました。
しかし、その年のオフに胃がんが発覚し、胃の半分を切除する手術と抗がん剤治療などを経て2軍でプレーを続けていました。
赤松選手は引退の理由について「若手の出場機会が増え、試合に出る間隔が空いたときに自分のパフォーマンスを出せなくなっていた。とっさに体を動かす反応が衰えたと感じた」と話しました。
最も印象に残った試合については3年前にリーグ優勝を決めた巨人戦をあげ、「最高だった。一番うれしかった。優勝が決まった瞬間はレフトを守っていたが、打球が飛んできたら映像が残るのになと思っていたがそこはうまくいかなかった」と振り返りました。
また、がんからの復帰については「病気をしてプロでいられるのはこの世界ではあまりないこと。復帰後はぜいたくな楽しい時間だった」と話しました。
最後にファンや闘病中に激励してくれた人たちに向け、「15年間野球がやれたのは声援のおかげなので感謝している。これから恩を返せるようにしていきたい」と笑顔で締めくくりました。
引退セレモニーは今夜、マツダスタジアムで行われる中日戦で予定されていましたが、試合が中止となったため、今月27日の中日戦に延期となりました。