茨城県東海村の核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)の臨界事故から30日で20年となるのを前に、同社の桐嶋健二社長が時事通信のインタビューに応じた。事故について「改めて心からおわび申し上げたい」と犠牲者らに謝罪した。

 事故は、違法な作業手順が同社で恒常化していたことが背景にあった。桐嶋社長はこの点について、「安全管理が不十分で、お粗末だった。2人の方を亡くし、多くの被ばく者や風評被害も出した。起こしてはいけない事故を起こした」と話した。

 同社は事故翌年の2000年に核燃料加工の許可を取り消され、現在はウラン廃棄物の保管管理を主に行っている。重大事故の再発防止の取り組みについては、「『絶対安全、絶対無事故』という指針を事故の翌年に制定した。20年間、社員全員に話しながら(業務を)やってきた」と安全意識の徹底を図ってきたと強調。「信頼回復に努める」と語った。