河井克行前法務大臣が妻の河井案里参議院議員の事務所による選挙違反の疑惑を報じられ辞任した問題で、関西の大学教授らが27日に「夫婦が共謀して違法行為をした疑いがある」と主張して、河井前法務大臣夫婦らの告発状を広島地方検察庁に送りました。
河井克行前法務大臣は、今年7月の参議院選挙で初当選した妻で自民党の河井案里参議院議員の事務所が、ウグイス嬢13人に法律の上限の2倍の日当3万円の報酬を支払っていたなどと報じられたことを受け、10月31日、法務行政への信頼が損なわれてはならないとして辞任しました。
この問題で27日、神戸学院大学の上脇博之教授らが「河井前法務大臣は案里氏の選挙事務所を実質的に仕切っていた。夫婦が共謀して運動員の買収などをした疑いがある」と主張して、公職選挙法違反の疑いで河井前法務大臣と案里氏、案里氏の秘書の3人の告発状を広島地方検察庁に送りました。
上脇教授は「立法する立場の国会議員の違法行為はあってはならない。検察は厳正に捜査を尽くしてほしい」と話しています。
河井前法務大臣は辞任の際に「わたしも妻もまったくあずかり知らないところだが、今後しっかりと調査して説明責任を果たしていきたい」と述べましたが、その後は案里氏も含め、説明の場を設けていません。