アフガニスタンで長年、人道支援と復興に力を尽くし、今月4日に銃撃されて亡くなった医師の中村哲さんが、8日夕方、成田空港に到着し、出迎えた人たちが黙とうをささげました。
今月4日、アフガニスタン東部のナンガルハル州ジャララバードで福岡市のNGO、「ペシャワール会」の現地代表の医師、中村哲さん(73)が車で移動中に何者かに銃撃され亡くなりました。
中村さんは、7日、家族と共に首都カブールを出発し、UAE=アラブ首長国連邦のドバイを経由して8日午後5時半ごろ、成田空港に到着しました。
航空機が第2ターミナルの駐機場で停止し、白い布で覆われた中村さんのひつぎが降ろされると、係員たちは一列に並び、深く頭を垂れました。
このあと一緒に帰国した妻の尚子さんと長女の秋子さん、それに日本の外務省やアフガニスタンの関係者などがひつぎの前に集まって黙とうをささげ、現地の人たちのために力を尽くした中村さんをしのんでいました。
中村さんは、9日午前、出身地の福岡に帰る見込みです。
迎えの家族も一緒に到着
亡くなった中村哲さんと共に成田空港に到着した妻の尚子さんと長女の秋子さんは午後5時半すぎに到着ゲートから姿を現しました。
2人は外務省の担当者に付き添われながら歩みを進め、空港の冷え込みのなか、秋子さんが母の尚子さんを気にかける様子も見られました。