【回顧2019】冷戦崩壊30年、ポストモダンの無惨な終焉【思想・哲学】
2019年 12月 31日
1989年の冷戦崩壊が本格的なポストモダンのスタートとすれば、2019年はそのポストモダンが無惨に終焉した年と言えるだろう。
「勝った」はずの民主主義とか自由とか人権は日本だけでなく世界のあちこちで後退している。
独裁者が選挙で登場したポーランド、ハンガリー、そして、議会制民主主義の母国たるイギリス。アメリカはすでに2016年から怪しい。イタリアやフランスも怪しいものだ。西欧の極右のバックにはロシアや中国も見えかくれする。
格差の拡大で人々に余裕がなくなって不寛容が広がっている。
一方、中東・イスラム圏などではアメリカが引き続きいらんことをして嫌われまくっている。これまで植民地支配や核実験、中東空爆しまくりの米英仏などがえらそうなことを例えばイランなどに説教しても逆に人権や自由とか民主主義がうさんくさく思われるだけだ。
中国やロシアがその間隙をついて国々の心をつかむのも米英仏などに原因がある。
人権や自由とか民主主義を本気で守りたいなら対内的には格差の是正が大事だ。
対外的には植民地支配や核実験、現代の中東・アフガニスタン空爆しまくりを反省・謝罪などが必要だろう。
一方、日本では、すでに2012年の安倍政権復活以降、特にポストモダンは政治的退廃をもたらした。
何でもかんでも相対化するDD論がはびこり、権力への批判が弱まった。ただでさえ、三権分立が不十分、村社会で近代が不十分な日本が他方で珍妙な形でポストモダンな思考を取り入れた結果が安倍ジャパンである。
by hiroseto2004
| 2019-12-31 18:06
| 思想・哲学
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