EU上級代表が、イラン核合意に対する欧州の消極姿勢に苦言・イラン外相がミュンヘン安保会議にあわせ、精力的に各国外相と会談
2020年 02月 17日
とくに英仏はパレスチナでもそうですが、
EU上級代表が、イラン核合意に対する欧州の消極姿勢に苦言
EU欧州連合のボレル外務安全保障政策上級代表が、イラン核合意に対するヨーロッパ側のアプローチが消極的であるとして苦言を呈しました。
ロイター通信によりますと、ボレル外務安全保障政策上級代表は、16日日曜、ドイツで開かれたミュンヘン安全保障会議の席上で、「我々はイラン核合意の公約を達成することができていない。EUによる決済機関であるINSTEXの金融メカニズムもこれまで成果を上げていない」と語り、「ヨーロッパの観点では、核合意はまだ終わっていない」とも述べました。
ボレル上級代表は、「EU加盟国は、国際危機に積極的に介入するという意志をより強く持たねばならない。さもなければ自国の外交政策が麻痺するリスクに直面する」と警告しました。
また、ヨーロッパと米国の間に横たわるいくつかの見解の相違を指摘し、「トランプ米大統領はオバマ元大統領が署名した核合意に終止符を打ちたいと考えている」と語りました。
そして最後に、「米国はイランに対する最大限の圧力行使を要求している。だが、ヨーロッパはそのような考えは持つべきではない」と述べました。
イラン外相がミュンヘン安保会議にあわせ、精力的に各国外相と会談
イランのザリーフ外相が、ドイツ・ミュンヘン安全保障会議にあわせて、イラク、イタリア、ポーランドの各外相と会談しました。
イルナー通信によりますと、ザリーフ外相は16日日曜、イラクのハキム外相と会談し、イランの故ソレイマーニー司令官とイラク民兵組織のアルムハンディス副司令官の暗殺事件調査をめぐり、イラン・イラク両国が互いに協力することについて意見交換しました。
この会談ではまた、安全保障問題、テロ対策などが中心議題に上りました。
ザリーフ外相はまた、ポーランドの外相と会談し、イラン核合意とヨーロッパ側の責務、および地域の安全保障などに関して協議しました。
同外相はさらにイタリア外相とも会談を重ねています。
ザリーフ外相は各外相との会談終了後、ツイッターに「これらの会談を行った理由は、地域における緊張解消と平和の推進にある」と書き込みました。
ザリーフ外相は今月14日に開幕したミュンヘン安全保障会議に出席する中で、国際人道支援グループ「エルダーズ(TheElders)」のメンバーやカナダ首相、中国、クウェート、スロベニア、日本、フィンランド、スペイン、ウクライナ、バチカン市国、チェコ、オマーン、クロアチアの各国外相、EU外務理事会のメンバー、欧州議会人民党グループ代表とも会談を重ねています。