新型コロナウイルスの感染拡大に終息の見通しがたたないなか、広島の初夏の風物詩として知られる祭り「とうかさん」も、ことしは中止されることが決まりました。
「とうかさん」は、広島市中区の圓隆寺にまつられる「稲荷大明神」が年に1度公開されるのにあわせて開かれる祭りで、期間中、大勢の浴衣姿の人が参拝に訪れ、広島の夏の訪れを告げる風物詩として知られています。
400年以上続いているとされ、ことしは6月5日から3日間の日程で行われる予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大に終息の見通しがたたないなか、中止されることが決めました。
また、祭りにあわせて行われる周辺の商店街での浴衣姿の人によるパレードや、出店による販売もとりやめるとしています。
祭りを主催するとうかさん祭禮委員会によりますと、祭りが中止されるのは、戦後初めてのことだとしています。
ことしの祭りには40万人余りの人出を見込んでいたということで、主催者は「新型コロナウイルスの感染拡大が続いているため、健康と安全面を第1に考えて中止を決めた。楽しみにしていただいた皆様には申し訳ない」とコメントしています。