被爆75年となることし、広島市は、核兵器廃絶への機運を高めようと、さまざまな平和関連事業を計画していましたが、新型コロナウイルスの感染が県内でも拡大するなか、計画に遅れが生じたり、見直しが迫られるものが相次ぐなど、影響が広がっています。
このうち広島市の平和公園の地中から見つかった旧中島地区の痕跡を、「被爆遺構」として展示する計画は、今年度中の公開を目指し、先月までに基本計画をまとめる計画でした。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、市から設計を委託された業者が営業できない状態が続いたことで遅れが生じ、いまも策定のめどがたたない状態となっています。
また、広島市は、この夏、長崎市と合同で、東京都内など3か所で原爆展の開催を計画していましたが、こちらも見直しを迫られているということです。
さらに広島市では、ことしの8月6日の原爆の日の式典について、事態の収束の見通しがたたないなか、参列者の会場での密集や密接を避けるため、式典の規模を縮小する検討も余儀なくされていて、新型コロナウイルスの感染拡大による平和関連事業への影響が広がっています。