広島市の松井市長はことし8月6日の平和記念式典について、新型コロナウイルスの感染防止のため、会場の参列者席を例年の1割に満たない880席にまで大幅に減らす方針を明らかにしました。
8月6日の原爆の日に平和公園で開かれる平和記念式典では、例年、会場に1万以上の招待者や一般者の参列者席が設けられています。
被爆75年のことしの式典について、広島市の松井市長は29日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染防止のため、参列者席を例年の1割に満たない880席にまで大幅に減らす方針を明らかにしました。
そして、国連のグテーレス事務総長など海外からの参列は難しいという見通しを示し、ビデオメッセージを寄せてもらう考えを示しました。
また、会場では一般者席は設けず、式典の時間帯には平和公園やその周辺で入場制限を行うとしています。
さらに飛まつ感染を防ぐため、例年行っている「平和の歌」のコーラスをとりやめるなど、式典の進行自体の見直しも進めていることを明らかにし、来月上旬までには具体的な開催方法を決定する方針を示しました。
松井市長は「招待者を絞るのは非常に残念だが、会場に来くることができない人も含め、平和発信をともにやっていくことを確認できる式典にしたい」と述べました。