河井克行前法務大臣と妻の案里参議院議員が逮捕された選挙違反事件で、逮捕容疑となった現金の提供先の中に広島県議会元議長の奥原信也県議会議員と元副議長でことし4月に安芸高田市の市長に就任した児玉浩市長が含まれていることが関係者への取材で分かりました。
奥原県議には、最高額となるあわせて200万円が提供された疑いがあり、検察当局が詳しい経緯を調べています。
前の法務大臣の河井克行容疑者(57)と妻で参議院議員の案里容疑者(46)は、去年7月の参議院選挙をめぐって地元議員らに票のとりまとめを依頼し、報酬として現金を配ったとして公職選挙法違反の買収の疑いで逮捕され、検察当局はあわせて94人におよそ2570万円を配った疑いがあるとみて捜査を進めています。
この事件で現金が配られた疑いがある94人の中に広島県議会元議長の奥原信也県議会議員と、元副議長でことし4月に安芸高田市の市長に就任した児玉浩市長が含まれていることが関係者への取材で新たに分かりました。関係者によりますと奥原県議には最高額となるあわせて200万円が提供され、河井前大臣から去年4月と6月に50万円と100万円が案里議員から去年5月に50万円がそれぞれ渡された疑いがあるということです。
奥原県議は24日午前、報道陣の取材に対し200万円を受け取ったことをおおむね認めたうえで、50万円は使い、残りの150万円は寄付として政治資金収支報告書に記載したと説明しました。
一方、現金の趣旨については、「検察の捜査を受けているため、弁護士や検察からコメントしないように言われている。いい時期に皆さんに話をしたいと思う」と述べました。
また、安芸高田市の児玉市長には県議会議員だった去年、現金60万円が提供された疑いがあり、児玉市長は24日夕方報道陣に対し、河井前大臣から2回にわたって現金を受け取ったことを認めた上で、「最初の30万円は選挙の直後だったので当選祝いだと思った。あとの30万円は買収行為だと思い、預かったあと、数回に分けて返却した」と述べました。
一方、現金の提供先の中に含まれていることが明らかになっている三原市の天満祥典市長には河井前大臣から複数回にわたってあわせて現金150万円が提供された疑いがあることが分かりました。
天満市長は23日の市議会で「現金の授受はない」と説明し、その後の報道陣の取材に対しても「現金の授受はなく、検察の調べにもそのように答えて調書にサインした」と述べています。
奥原信也県議が河井夫妻から現金200万円を受け取ったことを大筋で認めたことについて、中本隆志議長は、24日午後、記者団の取材に対し、「奥原県議は、県議会においてさまざまな場面で活躍された方で、びっくりしている。みずから近い時期に説明するとおっしゃっていますのでその動向を見守りたい。もしほかにも関わっている人がいるとすれば自分からすべてを話してもらいたい」と述べました。