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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

100年おくれで「真・西洋の没落」の時代

100年おくれで「真・西洋の没落」の時代

第一次世界大戦がおわったとき、シュペングラーは「西洋の没落」を叫んだ。

ただ、実際にはその後、アメリカとソビエトの勃興が西洋世界の「救世主」となり、「西洋優位」はその後も延命した。

しかし、1989年に冷戦崩壊=ソビエト勢力圏が崩壊。
他方天安門事件は、中国が西洋的な民主主義ではなく、権威主義でいくという分岐点になった。
いわゆる西側はいちばん、調子をぶっこいていた時代が到来した。アメリカはそうしたなかで、911テロ以降「世界に民主主義を広げるのだ」と、先制攻撃の戦争をしかけた。
だが、過去の植民地支配や核実験・空爆しまくりを反省せずに、「ご高説」をたれる米英などの姿勢に反発が強まっていった。
また、新自由主義グローバリズムは一部の強者に財を集中させていった。そうしたなかで、「多様性尊重」には熱心だが「庶民の暮らし」に冷淡に見える欧米のインテリ主流派への反発も欧米内部で強まっていった。
そして、そもそも、アジアが近代的な技術を覚えると人口が多いぶん、経済的にも優位になっていくのは当然の流れである。
そうしたなかで、アメリカでは「トランプ」、ハンガリーでは「オルバン」、トルコでは「エルドアン」、日本でも「安倍」など、「目先の経済」優先で権威主義な流れがウケるようになってしまったのだ。
他方で、過去の植民地支配や核実験・空爆しまくりを反省せずに、「ご高説」をたれる米英などの姿勢への反発から、中国やロシアが中東やアフリカ、南米などで影響を広めている。
ただ、「欧米のインテリ主流派」への反発のいきおいあまって、欧米内部でも外部でも「欧米のインテリ主流派」がこれまで一応努力してきた「民主主義」とか「人権」、あるいは「環境」まで「道連れ」になりかねない危うさがある。
いわゆる「西洋=欧米白人キリスト教国家」の衰退は明らかである。大航海時代以来の優位は崩れた。新型コロナウイルスで西洋帝国主義国家(ブラジルもふくめ、白人キリスト教徒男性がリーダーの国)がひどい状態になったのは、その象徴だ。
「真・西洋の没落」時代にいかに、「民主主義」とか「人権」、あるいは「環境」をまもっていくか。これが次の10年、20年くらいの大きな政治・哲学的なテーマだとおもう。

by hiroseto2004 | 2020-06-28 11:56 | 新型コロナウイルス | Trackback