新型コロナウイルスの感染拡大で府中市は、医療従事者などが家族への感染を心配せずに働ける環境を整えようと市内に専用の宿泊施設を設けることになりました。
府中市は、市が保有する「勤労青少年ホーム」を新型コロナウイルスの感染対策にあたっている医療や介護・福祉などで働く人の専用の宿泊施設として提供することになりました。
これは、医療従事者などが家族への感染を心配せずに働いてもらうための支援策の一環で、事前にPCR検査を受けて新型コロナウイルスに感染していないことが確認された人が対象です。
この宿泊施設には、およそ15人が宿泊できるということですが、利用料金は支払う必要はあるということです。
府中市は、このほかにも感染の疑いがある患者を搬送するための専用車両の整備や保育所などの感染防止対策など新たな対策に取り組むことにしていて、1億3千万円あまりを補正予算案に盛り込み、9月2日に開会される市議会定例会に提出することにしています。
府中市の小野申人市長は27日の記者会見で、「必要なサービスを継続的に提供することで医療介護の崩壊を防ぎ、市民の命を守る取り組みを進めていきたい」と述べました。
新型コロナウイルスの医療従事者への支援をめぐっては、福山市が1日あたり6000円を上限に宿泊料金を助成する取り組みを始めています。