渋谷区ホームレス女性殺害に抗議する。野宿者に対する排除と暴力を許さない。12.6デモ 杉原こうじさんの報告
2020年 12月 07日
渋谷区では公園が、区とNIKEにより商業施設にされ、路上生活者
が追い出された。そのことを背景にホームレス女性殺害事件が起きている。
そのNIKEのCMが今度は日本のネット右翼に攻撃されるという頭の痛い状況になっています。
【報告】渋谷区ホームレス女性殺害に抗議する。野宿者に対する排除と暴力を許さない。12.6デモ
12月6日、朝霞での「敵基地攻撃能力」保有を批判する講演を無事終えて、代々木公園ケヤキ並木へ向かいました。近くの駅のロッカーに荷物をすべて詰め込んで、身軽な状態で現場へ。
渋谷・幡ヶ谷でのホームレス女性殺害事件に抗議するデモの出発前集会に遅れて合流しました。この日はデモと同時に、
# 渋谷区ホームレス女性殺害に抗議する
# 野宿者に対する排除と暴力を許さない
のハッシュタグでツイートデモも呼びかけられていました。
私が着くと、ちょうど、韓国からのメッセージが紹介されていました。
「女性の死は、社会的敵意の表れであり、ヘイトクライム。ベンチの仕切りなどによる排除は、行政の名で正当化されたヘイトスピーチであり、それがヘイトクライムを引き起こした」
「2016年5月、カンナム駅トイレで女性が殺害され、面識のない男は『誰でもよかった』と。多くの人が花を手向けた。それが # Metoo # Withyou の波として、堕胎罪の完全撤廃の闘いとして続いている。今日のデモが波の始まりとなることを願う」
既に大勢の人々が集まっており、女性や若者の姿が目立ちました。
そして、渋谷駅方面に向かってデモがスタート。沿道の関心も高いように感じられました。
渋谷駅ハチ公口を通り抜け、宮下公園へ。マイクアピールに力がこもります。
「今年は分かっているだけで2人の女性ホームレスが殺されている。未だに夜道で危険が伴っている。何十年もこの脅威について声が挙げられていても、未だにこんなことになっている。安心や尊厳はお金に置き換えられないということが、なぜ分からないのか」
「宮下公園には多くの野宿者が住んでいました。野宿者を追い出した行政の態度がこうした事件を引き起こしている。公共の場所、貧乏人がいられる場所がどんどん狭められている。場所を取り戻していきたい」
「何が優先され、何が排除されているのか、考えて欲しい。かろうじて生きていられた場所がどんどん狭められている。行政の人たち、街を作っている人たちは事件に無関係じゃない」
「宮下公園は野宿の方々が命をつなぐ拠点でした。それがNIKEジャパン、三井不動産と続く再開発によって、商業施設に成り変わってしまいました。公園は5階部分にあるだけで、夜間は12時から閉まっています」
「公共の場所を返してください。お店がたくさん並び、これを買え、この洋服を着ろ、この食べ物を食べろと何度も何度も言われて、もうそんなことはうんざりです」
解散地点の神宮通公園で、様々なアピールが行われました。この日の参加者は170人。メディアの取材も多かったように思います。
この行動が、ベンチの仕切りを取り払い、野宿者への排除や暴力を止める起点となったと振り返られるように、参加した一人として、できることをやっていこうと思います。
最後に、カンパして手に入れた「ノラ」の11月28日付の「ザイン」(リーフ)から紹介します。
Mさんは、生きていた。生活していた。家がなくても、自らの力で、街の中で工夫して生きていた。
Mさんは、8円しか持っていなかった。しかし、Mさんのそのお金も、持ち物も、身体もすべてかけがえのないMさんのものだ。ゴミではない。
ホームレスを 殺すな。
生き延び方が目障りだからって殺すな。
目の前からなくなった方がいいと扱われるゴミみたいに殺すな。
いうこときかない女を殺すな。
生きることを邪魔して殺すな。
by hiroseto2004
| 2020-12-07 06:56
| ジェンダー・人権(反貧困)
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