アメリカでは、先月行われた大統領選挙で選ばれた合わせて538人の選挙人による投票が各州で行われていて、このあと、バイデン氏が当選に必要な過半数の票を正式に獲得する見通しです。
アメリカ大統領選挙は、先月3日の投票結果を受けて選ばれた538人の選挙人が、各州ごとに投票を行って大統領を正式に選出する仕組みで、14日、各州で選挙人による投票が行われています。
このうち、大統領選挙で民主党のバイデン氏が1ポイント余りの差で制した激戦州ペンシルベニア州では、あらかじめ指名された選挙人が州都ハリスバーグに集まり、現地時間の正午から投票が行われました。
ふだん、投票は州議会で行われますが、ことしは感染防止のため、議会近くの大型ホールで行われ、20人の選挙人がすべて大統領候補としてバイデン氏に、そして副大統領候補としてハリス氏に投票し、選挙人団の代表者がその結果を首都ワシントンの連邦議会に通知することを宣言しました。
全米50州と首都ワシントンで行われている投票で、日本時間の15日午前、バイデン氏が全米の選挙人538人の過半数の票を正式に獲得する見通しです。
これを受けて、来月6日に連邦議会で行われる投票の集計で最終的に当選が確定し、バイデン氏が第46代大統領に選ばれることになります。
一方、トランプ大統領は13日、ツイッターに「激戦になった州では大規模な不正が見つかっており、票は認められない」と投稿し、引き続き、選挙に不正があったとして争う姿勢を示しています。
ペンシルベニア州で選挙人を務めた、州議会のシャリフ・ストリート上院議員はNHKの取材に対し「アメリカとペンシルベニア州の有権者は、明確な票差をもってバイデン氏とハリス氏を選択した。きょう行われた儀式は、選挙でついた決着の優勝トロフィーの贈呈式のようなものだ」と述べました。
そのうえでストリート氏は「トランプ大統領の言動に振り回されるのではなく、ウイルスで数多くの人が亡くなっている高齢者のためにどうやってワクチンを入手するかに焦点を移すべきときが来た」と話していました。
