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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

いわゆる土光臨調行革~橋下維新路線がコロナで終了ーー国家公務員定数42年ぶり増加

これは大事件です。
1980年代以来のいわゆる土光臨調行革路線、90年代の橋本行革、00年代の小泉構造改革、10年代の橋下維新路線がコロナに追い込まれた形で皮肉にも「ごりごりの新自由主義者スガーリンこと菅総理」時代に
終焉しました。
この数年、既に公務員を減らしすぎたのが失敗だったことが打ち続く災害でも明らかになりました。
広島県内でも西日本大水害2018では公務員がたりずに復旧・復興が遅れました。広島県では
市町村合併にともない、公務員を減らしたり、県も保健所を全国以上に減らすなどしてきたことも
コロナ危機に拍車をかけています。
九州におけるコロナと水害のダブルパンチでは、熊本県が県外のボランティアを受け入れられず、
「ボランティアだのみ」の災害対策の限界を露呈しました。
もちろん、原発をつくった故中曽根さんとか、東電にあまくだっている官僚など東大京大出身の
高級官僚・国会議員などの「公務員」が批判されるべきケースは少なくない。
それはそれでおおいに批判すればいい。
しかし、その勢いあまって、現場公務員を減らしてきたのがこの40年あまりでした。
あるいは、それと関連してインテリなどを頭から否定する流れがしまいには激化してその頂点が
学術会議の問題でした。
野党や市民連合は今後もいっそう、「公正で適度に大きな政府」をめざすべきである。
まちがっても、自民党の逆張りはしないように。
以下は2020年9月19日に県内各立憲野党に提出した論点整理『公務員が憲法15条を守って安心して仕事できる日本を』です。




2020919

広島県内各立憲野党代表者様

広島県内各立憲野党小選挙区支部長 様

さとうしゅういち(広島瀬戸内新聞社主・参院広島補選予定候補者)

http://hiroseto.exblog.jp/

090-3171-4437

hiroseto2004@yahoo.co.jp

論点整理『公務員が憲法15条を守って安心して仕事できる日本を』(仮題)

日頃のご活躍心から敬意を表します。新内閣が発足しましたが、市民と野党のスクラムでぜひともこの広島でも日本国憲法をいかした政権交代へ衆院選勝利をみなさまとともに勝ち取りたいと存じます。

 さて、安倍前内閣のもとでは、いわば官邸の独裁的な体制のもと、公文書の改ざんや廃棄など公務員を権力者による私物化は目にあまるものがありました。安倍総理は退陣しましたが、菅新総理は「俺の意見にさからう官僚は左遷する」という趣旨の発言をするありさまです。また、新自由主義グローバリズム色が安倍政権以上に濃くなることも確実です。

また、この2030年ほどのいわゆる行政改革・市町村合併などの中でとくに地方の現場公務員の削減や保健所・公立病院の削減などが進んでいます。とくに本県は21あった県の保健所が7に削減されるなど時代の先頭を切っている感があります。そうしたなかで、西日本大水害2018などの災害対応に支障が出ました。また、社会の不安定化の仲で福祉や教育、労働問題などニーズが高まるなかで、専門性の高い職種も非正規とされ、担当者自身も不安定な中におかれるというブラックジョークのような状態になっています。

そもそも災害多発の現代において、人々の命をまもる耳目となる気象庁は公費で支えるべきです。しかし、9月半ば、気象庁が募集した民間広告が不適切で一日で停止、という事件も発生してしまいました。

また、2010年代には「公務員を打倒すれば日本はよくなる、大阪はよくなる」といわんばかりの過激な政治家が大都市を中心にうけています。

 こうしたなか、野党や市民連合が現政権とも、あるいはやみくもに公務員をバッシングする「大阪維新の会」ともちがう、憲法を遵守する公務員政策を人々にお示しする責務があると考えます。

 わたくしは、広島県職員として主に介護・福祉・医療などの行政に携わらせていただき、現在は介護現場で働いています。その両方の経験から『公務員が憲法15条を守って安心して仕事できる日本』にすることで、人々の生存権を軸とする人権も実現すると確信しております。衆院選に立候補を予定されているみなさまともこの方向性を共有できると確信しております。そこで、今回は「論点整理」という形でみなさまにお示しし、ご活用いただけるところはご活用いただきたいと存じます。また、足りない点があればご指摘いただければ幸いです。今後とも、活発な意見交換をおこないたいと存じます。みなさまのますますのご活躍と必勝をお祈り申し上げます。


■なぜ、野党・市民連合は公務員政策を確立する必要があるか?

1.菅義偉内閣がすさまじい新自由主義路線(自助最優先)と、「異論を唱える公務員を左遷する」全体主義路線のあしきハイブリッドを打ち出し、それに一定の支持もあつまっている。オルタナティブが必要。

2.国会議員の仕事はほとんど全て、「公務員がどう仕事をするか」の予算・ルールづくりだから。

3.いくら野党が労働者・庶民にとって良い政策を出しても、政権を取ったときに公務員が機能しないとうまくいかないから。実際に民主党政権が公務員をグリップできずに失敗しているから。

4.特に2010年代前半、ロスジェネ世代中心に非正規労働者の問題に熱心だった人たちのなかでさえ、正規公務員の待遇を下げれば非正規労働者の待遇は良くなる、等の誤解も多くあったこと。それが現在にも大阪維新が野党票を喰う等の形で禍根を遺していること。

■現状分析

1、ここ20ー30年の新自由主義による弊害

広島県内でもとくに目立つが、保健所や公立病院の削減はすさまじいものがある。また、現場公務員の削減と非正規化が進んでいる。その背景には、「地方分権」の美名による、都道府県や国の責任放棄がある。

この結果、新型コロナウイルス流行への対応に支障が出ている。過労死ラインの職務をしいられている現場も多い。また、災害対応もゆきづまっている。阪神淡路大震災以降は過剰なボランティア依存が進んだ。熊本県では新型コロナウイルス流行で県外からのボランティア受け入れができず、復興に困難をきたしている。

安易な外部委託と中抜きも安倍政権で目立ったが、これまでのひずみが新型コロナウイルス流行で明らかになっただけともいえる。公務員をへらしすぎた結果、非常時に外部委託せざるをえず、「中抜き」をされて高くついた。

2、介護や保育などの現場の疲弊

 介護現場や保育現場の疲弊ははなはだしい。根本的には、職務のきつさに比して給料が低いことがある。そのことが人員体制の不足をまねいている。老人ホームや保育園での一斉退職も起きている。人員体制の不足の中で、職員のストレスが新人やおとなしいタイプの利用者に向かっているケースも少なくない。経営者が過剰に利益をとり、「中抜き」をしている場合もある。他方で、そのことに乗じて2014年ころには社会福祉法人バッシングもあり、介護報酬引き下げにつながった。根本には主に女性が担ってきたケア労働への軽視もあり、ジェンダーの問題ともいえる。

3、地方政治の腐敗が招いた新自由主義

広島県においては、1990年代に河井案里被告人の師匠でもある「天皇」の主導で効果の薄い公共事業(県単独事業)が進められた。00年代には、そのつけとしての財政悪化を県民サービスにしわ寄せ、全国でも異常な市町村合併と保健所、公務員削減とが強行された。その結果、災害対応やコロナ禍に不安をもたらしている。90年代の腐敗した政治へのアンチテーゼとして00年代に新自由主義がウケた面もある。

4、安倍時代の公務員私物化と政治主導の履き違え

 森友・加計・桜・・。文書やデータの捏造、改竄、隠蔽。そして忖度。安倍政権による公務員の私物化は枚挙にいとまがなく、いまだに十分説明責任が果たされたとはいいがたい。なぜ、このようなことになったか。1,戦後日本の伝統的な欠陥、2,この25年の国会議員のサラリーマン化 3,安倍政権による内閣人事局制度の三つの複合効果により、官邸にチェックがきかなくなっている。

日本国憲法は「建前」は「三権分立」である。しかし、裁判所は行政裁判ではほとんど国を勝たせるか「統治行為論」で判断を回避してきた。さらに、憲法7条の天皇の国事行為条項の濫用による衆議院解散がまかり通ってきた。これにより、議会の行政チェック機能はそもそも諸外国よりも弱かった。

また、1994年に導入されたいわゆる「政治改革」、すなわち小選挙区制と政党交付金含む現行制度のもとでは、衆議院議員になろうとすると大政党、とくに自民党の総裁のお気に入りになるのが、近道になってしまった。本来、立法府として行政府をcheckすべきひとたちが、総理大臣のサラリーマンになってしまった。そして、とどめは、2014年導入の内閣人事局制度である。

5、民主党政権の失敗

他方で民主党政権では官僚のサボタージュや反乱が頻発して、政権はグダグダになってしまった。民主党政権はある意味で紳士的すぎた。他方で、東日本大震災復興のための給与カットをおこなったことは、公務員=多くが連合組合員の心が民主党から離れる引き金をひいた。

そして、政権奪還後の安倍さんが公務員給料上げた結果、連合組合員でも自民党支持も増えてしまった。安倍さんを救世主のように信じてしまう官僚も増えて、忖度が横行する背景にもなったと思われる。

■今後野党・市民連合が有権者、そして有権者でもある公務員にお示しすべき方向ーー公務員が憲法15条を守っている限り安心して仕事が出きる日本

野党が政権交代をめざすのであれば、民主党政権の反省を踏まえつつ、長期の新自由主義の弊害と安倍時代の弊害の双方の是正が必要である。

「安倍時代の弊害是正」だけでは、菅総理の表面的な改革イメージ=「前例踏襲の打破」「縦割り是正」にやられてしまいかねない。

そもそも、菅さんが安倍政権中枢だったことへの総括をもとめることは当然として、(あくまで例えば)以下のような政策をお示ししつつ、「菅さんらが新自由主義にこだわることこそ「悪しき前例踏襲」である」という力強いメッセージが野党や市民連合に求められる。

また、有権者でもある公務員のみなさまに対しては「野党が政権をとれば、みなさまは、全体の奉仕者として安心して仕事ができますよ」というメッセージを発するべきである。

・医療、福祉、教育、危機管理などで不足する現場公務員の適切な処遇改善と必要な分野の補充をおこなう。市町村まかせにせず、都道府県や国のバックアップを強化する。

・専門性が高いのに非正規でおかれている分野については、たとえば、国や都道府県で正規でやとって、不足する市町村に派遣する、という方式も検討すべき。

・介護や保育などの現場については、公営の施設をつくり、公務員で介護職、保育士を雇う。それにより、相場をつくる(あまりひどい労働者の使い方をする民間園からは人材が流出するので、民間施設のいわゆる「ブラック化」を抑止する。)また「中抜き」がないので、かえってコストもやすくつく可能性もある。

・上記の地方の現場公務員をふやす中で、とくに都会出身の若者に多く来てもらい活性化に繋げる。

・部下の意見は大事にしつつ、官僚による実行段階でのサボタージュは罰するメリハリ。内閣人事局制度はそのなかで見直していく。

・7条解散は制限し、政党交付金含む選挙制度も見直して総理独裁を防ぐ。


by hiroseto2004 | 2020-12-21 12:12 | 新型コロナウイルス | Trackback