イエメンでの包括的停戦に向けサウジが提案
2021年 03月 23日
戦争に加えて、イエメンは過去6年間全面的な封鎖下に置かれてきました。
この戦争でこれまでに1万7000人以上が死亡、数万人が負傷したほか、約400万人が住む家を失い難民化し、イエメンのインフラの85%以上が破壊されています。
サウジアラビア国営ワス通信が22日月曜、伝えたところによりますと、サウジのファイサル外相は、アラブ連合軍の司令官らも同席した生中継の記者会見において、イエメンでの停戦を要請しました。
また、サウジ政府のこの行動案に基づけばイエメンのサヌア空港が部分的に再開され、フダイダ港への圧迫も減少することになると主張しました。
同外相はさらに、サウジはこの行動案の中において、イエメンのシーア派組織アンサーロッラーが一角を占めるイエメン救国政府が合意すれば、イエメンでの停戦を目指すと述べました。
続けて、この包括的停戦案は国連が監視しており、イエメンの旧政権およびアンサーロッラーが同意することにより成立すると説明しました。
そして、イランがイエメンの内政に干渉していると再び非難し、同国での戦争が長引いている理由はイラン政府の干渉であるなどと主張しました。
イエメン救国政府の協議団長を務めるアンサーロッラーのアブドルサラーム報道官は、このサウジの提案に対する反応として「新しい案ではない」と述べています。
同報道官はツイッターで、「サウジアラビアは、自分自身がイエメン侵略者に入っている。イエメンが侵略・封鎖されているという点が考慮されていない提案は、真剣なものではなく、何の新しさもない」と指摘しました。
イエメン軍のサリーア報道官も21日日曜、「サウジ主導アラブ連合は、過去6年間に26万回以上、今年に入ってからも1000回以上にわたり、イエメン各地を爆撃している」と語りました。
サウジ主導アラブ連合軍が、戦闘機でイエメン首都を空爆 - Pars Today