連合が衆院選総括「野党共闘は共産社会実現の手段」ーー安倍・菅・河井退場で戦略の変更を迫られるのは事実
2021年 12月 16日
今日は安帝こと安倍晋三さん再登板が決まった第46回衆院選から9年です。
安倍さんの負の遺産である森友事件。文書改ざんを命じられた夫を亡くした赤城雅子さんが
国を訴えた裁判で国は「敵前逃亡」。国費で臭いものに蓋をしようとしています。
一方で今日はTVで「アベノマスク活用法」を放送していました。湿らせてパセリの種を
撒くと、よく育つそうですが、天下の愚策だったことを改めて思い出します。
他方で、2015年9月の安保法案強行を契機に安倍さんの暴走に対抗すべくできた野党共闘。
大きな曲がり角を迎えています。
ご承知のとおり、関東や四国では石原伸晃さん、甘利明さん、平井卓也さんら大物の首を
取った野党共闘。一方で広島県内、とくに広島市を中心とする旧安芸国では比例復活さえ立憲、共産、社民、れいわ
から誰もできない大敗ぶりでした。
わたしがおもうには、野党共闘は、しなければ、これは小選挙区でもっと惨敗していたとおもいます。
一方で、もっと伸びしろがあったという言い方はできます。
自民党がトップを岸田さんにすげかえ、安倍晋三さん、菅義偉さん、二階俊博さんという安倍政治の中心人物が表舞台から消えました。
広島では河井案里さん・克行受刑者が完全に失脚したこと。
こうした情勢の変化への対応が出来ていなかったからではないか?とおもうのです。
安倍(菅)やめろ。河井けしからん。そう叫んで立憲と共産をくっつけさえすれば勝てる。
そういう甘い読みが外れたということではないでしょうか?
衆院選2021では立憲さん、共産さんから、ガツンというものが感じられませんでした。
これが敗因ではないでしょうか?
別の言い方をしましょう。
「連合と共産党、両方が異論のない差し障りのないことしか言わなかったから、とくに広島の野党はボロ負け」
したのです。
安倍・菅批判、河井批判はたしかに、連合も共産党も異論はありません。
とくに広島は被爆地でありながら、原発推進労組の野党への影響力が強い街です。ヘたに政策を
打ち出すより、河井批判のほうが無難だ。そういう判断が立憲さんにも共産さんにも市民連合さんにも
あった。
それにくわえて、「ふわっとしたかんじのジェンダー平等」。野党共闘は、これで乗り切ろうとしたのです。
わたしが組合員だった時代に、連合幹部は、わたしが、選挙のたびに、連合推薦ではないまともな女性候補を応援したために、
大変わたしにお怒りでした。いっぽうで、ジェンダー平等というお題目は連合も一応、唱えてきたのです。
「連合組合員であるところの大手企業の男性のそこそこえらい人」の機嫌を損ねない範囲ならOKなのです。
しかし、安倍さん、菅さんは相次ぎ表舞台から消えた。河井批判も賞味期限切れになった。
さらに、ジェンダー平等と言われても、なかなかぴんとくる人は少ない。いっぽう、ある程度意識が高い人は
「ジェンダー平等ではなく解消というべき」(京都府の60代女性)と考えます。
そうなると、野党は一体、なにをしたいのか?さっぱり見えてこなくなってしまった。
ここが、本当の敗因ではないでしょうか?
共産党と組んだから負けたのではない。
むしろ、ガツンとした方向性を打ち出せなかったからです。
いや、打ち出さなくても勝てる、くらいの読みがあったのでしょう。
政策をガツンと訴えるさとうしゅういちは邪魔だ。そういうオーラをとくに
2021年前半、すなわち、再選挙があったころには、他の野党さんや市民連合さんから
感じました。
野党共闘がかついだ候補者の陣営に「伊方原発含む原発即時ゼロで一本化へ手を打たないか?」
とわたしは、もちかけました。しかし、候補の側近の方からは「候補は具体的な政策がわかる人ではないから」
と断られました。そういう方をれいわ新選組をのぞく野党(維新も含む)はかついで議員にしてしまったわけです。
いや、具体的な政策がわからない人のほうが都合がいい。そういう人を立憲と共産をくっつけてかついで河井批判をしておけば、勝てる。
そういう読みがあったのでしょう。「あのとき」はたしかに、勝てた。いや、勝ったのではなく、自民党支持者が
多数棄権して、自民党が自滅しただけでした。
状況は変わった。
市民連合と野党の中央が打ち出していた政策すら、きちんと打ち出せていなかったから
広島の野党は比例も含めて負けた(当選者を出せなかった)のです。
さとうしゅういちが、参院選2022広島選挙区を前に打ち出している政策の多くは消費税廃止(市民連合の政策は5%)
をのぞけば多くは市民連合と中央が打ち出している政策に準拠するものです。
ガツンと庶民の暮らしを財政出動で立て直す。
そして、ガツンと原発なき脱炭素を進める。
そうして、力をつけていく。これが大事でしょう。
連合は16日、先の衆院選に関して「共産党との関係が構成組織が一丸となって戦うことの困難さを増長させた」などとする総括をまとめ、公表した。連合は衆院選で立憲民主党と国民民主党を支援したが、立民は共産と政権奪取後の「限定的な閣外からの協力」で合意するなど、踏み込んだ協力関係を築いた。
総括は「立民の候補者が立った一部の選挙区で『比例は共産党』と書かれた公選はがきが配られ、混乱もあった」と指摘。共産が掲げる「野党共闘」は「綱領に基づく統一戦線の1つの形であり、共産主義社会実現のための手段であることは明確だ」と強調した。
その上で、「共産主義社会の実現を目指している勢力から、『野党共闘』の足を引っ張るなと批判されるゆえんは全くない」としつつ、「共産を含む野党共闘にはくみしないとの考え方を組織内部に徹底できたかは課題が残る」と振り返った。
来夏の参院選に向けては、「立民・国民民主と連合の3者が十分に政策を共有して連携し、力を合わせることが何より重要だ」として、引き続き両党に理解を求めていく考えを示した。
by hiroseto2004
| 2021-12-16 20:40
| 第49回衆議院議員総選挙
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