『私たちのような思いをする人が二度と出ないように』フクシマ避難者が伊方原発裁判で訴え
2023年 10月 04日
本日の伊方原発運転差止め広島裁判は、東電福島原発事故避難者でもある二人の原告の鴨下美和さんと久保山康代さんの
本人尋問が行われました。
鴨下さんは、福島県いわき市から神奈川県に避難しています。
2022年12月14日に鴨下さんはこの伊方原発裁判で意見陳述を行う予定でした。
ところが、被告の四国電力が上申書を出して
直前に裁判所に意見陳述の中止をねじ込んだ形になりました。せっかく泊りがけで新幹線で広島までやってきた
鴨下さんは肩透かしを食らった形となりました。
そして、今回、四国電力側も反対尋問という形で鴨下さんを『攻める』ことができる本人尋問という形で発言を認めました。
しかしながら、今日の法廷で四国電力は反対尋問を全く行いませんでした。
鴨下さんは
「願わくは、私たちのような思いをする人が二度と出ないように。これ以上、原発によって国土が汚染され、人々の暮らしがゆがめられないように。祈りを込めて、私は伊方原発の再稼働に反対します。」
と結びました。
現時点でも以下のような土壌汚染が残っています。黄色の部分は本来は放射線管理区域である100ベクレル/kg以上の汚染がある地域で岩手県の南部から宮城県、福島県、千葉県南部を除く関東ほぼ全域が該当しています。鴨下さんがいたいわき市付近も30km県内と遜色ない汚染が残っているほか、関東でも千葉北西部、栃木や群馬の山沿いなど汚染が比較的強い地域が残っています。

また、鴨下さんは、福島第一原発被害東京訴訟で国と東電を訴える原告でもあります。一審の東京地裁は国の責任を認めない不当判決でした。
鴨下さんによると、2022年6月17日に最高裁が国の責任を認めない不当判決を出して以降、地裁レベルでもこれに倣って国の責任を認めない判決を出しいます。東京訴訟もその例外ではありません。
この日は、伊方原発広島裁判の事務局からも、東京訴訟の控訴審で高裁が公正な判決を出すよう求める署名活動への協力要請がありました。
事務局の哲野イサクさんは
『ホテルニュージャパン火災で、裁判所は横井英樹氏は放火も予見すべきだ、として有罪にした。今回の福島第一原発被害東京訴訟でも国が予見して当たり前だ。』などと檄を飛ばしました。
by hiroseto2004
| 2023-10-04 15:17
| 伊方原発運転差止裁判
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