介護施設で食事のゼリーで窒息死、2365万円支払い命じる 広島地裁、広島市佐伯区の施設側に
2023年 11月 06日
誤嚥というのは、介護施設で起きる事故の中でも一番怖い事故です。
事故については、個別の状況を見ないと何とも言えないのですが、誤嚥の恐れが高い人には
職員がついて介助する。人員体制上、難しければ誤嚥の恐れがある人は最後に配る。
そういう注意は最大限我々も払っています。また、むせだしたら中止する。
一方で、中期的には誤嚥を起こさないように、リハビリ訓練もすると言うのも大事です。
ただ、事故があった2021年当時、コロナの中でそういう訓練もしにくかった、という事情もありますね。
職員の人員が不足している中で余計にです。
もちろん、直接的な誤嚥事故を防ぐ努力を最大限すること。これは絶対として、人員体制充実へ向けた
国や自治体、そして有権者の皆様のご協力、ご理解も大事です。
正直、今回の判決は、介護施設や介護職が委縮して、それこそ、余計に介護職員不足を
加速するだけになりかねません。
この判決は判例として定着させてほしくはない。そう、1人の介護福祉士として感じます。
※大浜裁判長が伊方原発広島運転差止裁判の裁判長でもいらっしゃるのでその点も気になった次第です。
広島市佐伯区の介護施設で2021年7月、入所していた90代の男性がゼリーを喉に詰まらせて窒息し、死亡したのは施設職員が男性の誤嚥(ごえん)を防ぐ義務を怠ったことなどが原因として、広島市内に住む60代の長男が施設を運営する社会福祉法人平和会(佐伯区)に3465万円の損害賠償の支払いを求めた訴訟の判決が6日、広島地裁であった。大浜寿美裁判長は施設側の責任の一部を認め、平和会に2365万円の支払いを命じた。
大浜裁判長は、ゼリーを配る職員は他の利用者に配膳し、男性が誤嚥する様子を見ていなかったとした。職員らが食事の介助などの措置を講じていれば防げたとした上で「誤嚥を防止する措置を講じる義務を怠った責任は極めて重い」と指摘。「誤嚥は予見できなかった」などとする施設側の主張を退けた。
一方で、心臓マッサージなどの救命処置は尽くされていたと判断。男性側が主張した救護義務違反は認めなかった。
判決によると、男性は21年7月20日、施設内の食堂で食事中、ゼリーを喉に詰まらせて窒息して意識を失い、搬送先の病院で死亡した。
判決後、長男は中国新聞の取材に対し「施設の責任が認められて良かった。父の死を無駄にせず再発防止を徹底してほしい」と望んだ。施設側は「適切な体制を敷いていた。判決には納得がいかない」と控訴する意向を示した。(堅次亮平)



