イスラエル軍は17日もガザ地区北部で地上侵攻を続けています。
ハマスの重要な拠点があると主張して15日に突入したガザ地区最大のシファ病院をめぐって、イスラエル軍は17日、人質となっていたイスラエル軍の兵士1人が病院の近くで遺体で見つかったと発表したほか、ネタニヤフ首相は16日に放送されたアメリカCBSテレビのインタビューで「人質がシファ病院にいることを強くうかがわせるものがあった」と主張しています。
さらにイスラエル軍は17日、シファ病院以外の病院でもハマスの戦闘員が出入りしていたとする映像を公開しました。
この中でハマスの戦闘員がバイクで人質を病院に運んだなどと主張し、病院での軍事作戦に踏み切ったことを改めて正当化しました。
一方のハマスは病院は軍事的な拠点ではない、などと繰り返し主張しています。
また、シファ病院の医師の1人が17日、ロイター通信に対して病院には、イスラエル軍の戦車や部隊が展開していると明らかにしたうえ「イスラエル軍は何も見つけられていない」と話すなど、現地の詳しい状況は明らかになっておらず、ハマスの重要な拠点が見つかるのかどうかが、焦点になっています。
今後の軍事作戦についてイスラエル軍の報道官は17日に「われわれはハマスが存在する場所にはガザ地区の南部であっても到達するだろう」と述べ、ガザ地区の南部でも攻撃を強化する可能性を示しました。
一方、イスラエルの戦時内閣はガザ地区での下水処理施設のため、1日2台の燃料を積んだトラックの搬入を認めることを決定しました。
決定は、アメリカの要請に応じたものだとしていて、ガザ地区の人道状況をめぐる国際的な批判をかわす狙いもあるとみられます。