パプアニューギニア大規模噴火 目立った潮位変化なし 午後7時
2023年 11月 20日
20日夕方、パプアニューギニアの火山で大規模な噴火が発生しました。気象庁は、引き続き噴火による津波の有無や日本への影響を調べていますが、午後7時現在、海外の観測点で目立った潮位の変化は観測されていないということです。
気象庁によりますと、日本時間の20日午後3時半ごろ、パプアニューギニアのウラウン火山で大規模な噴火が発生し、噴煙が上空およそ1万5000メートルまで上がりました。
大規模な噴火が起きると、気圧波による津波が発生することがあります。
仮に、今回の噴火で津波が発生して日本に到達する場合、早いところで伊豆諸島と小笠原諸島で20日午後6時半ごろと予想されていますが、午後7時現在、海外の観測点で目立った潮位の変化は観測されていないということです。
また、国内の気圧にも特段の変化はないということです。
気象庁は、今後の情報に注意するよう呼びかけています。
オーストラリア気象当局「緊急対応必要という情報入っていない」
パプアニューギニアのウラウン火山で発生した噴火について、オーストラリアの気象当局は「緊急対応が必要だという情報は今のところ入っていない。パプアニューギニアからのさらなる情報を待っている」としています。
ウラウン火山とは
世界の火山について調査をしているアメリカのスミソニアン自然史博物館のホームページによりますと「ウラウン火山」は、パプアニューギニアのニューブリテン島にある標高2334メートルの火山です。
パプアニューギニアで最も頻繁に活動する火山の1つで、2019年には大規模な噴火が発生して噴煙が高さ1万9000メートルに達したほか、ことしに入ってからも断続的に噴火が確認されています。
去年1月のトンガ噴火踏まえた情報発信に
去年1月の南太平洋・トンガの海底火山で起きた大規模な噴火で日本でも潮位の変化が確認されたことを踏まえ、海外で同じような規模の噴火が発生した場合、潮位の変化に関する情報を発信する運用を始めています。
具体的には海外で噴煙の高さが上空1万5000メートルに達する大規模な噴火が起きた場合、
地震に伴うものとは異なる「津波」が発生するおそれがあることや
海外で観測された潮位の変化を伝えるほか、国内では潮位が基準に達した時点ですみやかに警報や注意報を発表するとしています。