広島瀬戸内新聞ニュース号外12月18日 これが平和都市?!「日本国憲法尊重」がない広島市職員の服務宣誓書!
2023年 12月 18日
https://youtu.be/9rmxKmpC0no?si=zwrsCsWtszmROy7O
■公務員の服務宣誓に日本国憲法尊重は当然と思っていたが
「宣誓書 私は、ここに、主権が国民に存することを認める日本国憲法を尊重し、且つ、擁護することを固く誓います。
私は、地方自治の本旨を体するとともに、公務を民主的且つ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実且つ公正に職務を執行することを固く誓います。」
以下は、筆者が2000年4月1日に広島県庁に入庁した時、サインした宣誓書です。
より。
国家公務員でも、地方自治体でも、警察官でも、日本国憲法を尊重し、且つ、擁護する、ということは必ず書かれています。これは、日本国憲法99条や15条の2に基づいています。
ともかく、憲法をまもるということがいの一番に条例で定められている。
これが、どこの自治体でも警察でも常識である。
筆者はそう思い込んでいました。
■「憲法抜き宣誓書」の広島市役所
ところがです。
その常識が通用しない自治体が一個ありました。
それはなんと驚くべきことに筆者が住んでいる広島市。平和都市とされている広島市です。
広島市の職員の服務の宣誓に関する条例
を拝読すると、宣誓書の様式自体は任命権者に委任しています。
そして、中森辰一市議によると、驚くべきことに、広島市の宣誓書には憲法のけの字もないということです。
新規に採用された公務員は、国家公務員も地方公務員もすべて、初めて公務の職務に就く前に、かならず「服務の宣誓」というものを行います。この「服務の宣誓」の宣言文に日本国憲法を守ることを、きちんと入れる必要があると思うのですが、広島市では、政令指定都市になった機会に、それまで入れていた憲法遵守の言葉を、「国際平和文化都市の職員として」との言葉と入れ替えてしまいました。それ以降ずっと憲法遵守の言葉がないままになっています。
憲法遵守の言葉を入れるべきだとただすと、市当局は、国際平和文化都市の職員であることは、憲法を守る職員であるということだから憲法遵守の言葉は必要ないという趣旨の理由を述べて、決して憲法遵守の言葉を入れることを検討するとは答えませんでした。
(以上)
それにしても、「憲法抜き」宣誓書を広島市が新人職員にサインさせていたのには、びっくり仰天です。
憲法擁護義務というのは、公務員としての基本中の基本です。新人の時にサインする含む宣誓書にそれが含まれていない。広島市が政令市になったのは、1980年です。そのとき、大卒で入庁した職員は65歳で、定年延長や再任用になっていたとしても退職しています。憲法擁護義務を就職時にサインした人は、国からの出向組を除けばいない、ということです。
既報の通り、松井市長は、新人職員や新人課長研修で現行憲法と反する「臣民」などの言葉を使う「教育勅語」を使用していました。https://www.rokusaisha.com/wp/?p=48623
もし、多くの職員が憲法擁護義務を、もっと意識していたら。市長が教育勅語を使用しようとした2012年の時点で「市長、臣民とか言う言葉を使う教育勅語はまずいのではありませんか?」という幹部職員も出てきたはずです。真正面からでなくとも、市長のプライドを傷つけないような言い方を工夫してやめさせる、という動きが部下から出てくるでしょう。
しかし、今回、松井市長が、開き直った上で、今後も使い続けるということは、強く反対するような幹部職員もいない、ということです。もし、いれば、さすがの松井市長も渋々であっても「誤解を招くので」とかなんとか取り繕って来年からは教育勅語は使わない、という可能性が高いでしょう。
別の言い方をすれば、「教育勅語騒動」は、松井市長の個人的な資質だけではなく、憲法抜きの宣誓書で入庁した職員ばかりで構成される広島市役所の全体的な体質の問題でもあるのです。
松井市政は、市民の意見を聴かずに、中央図書館を、緑豊かな中央公園から、駅前の繁華街のデパートの上部に移動させる、学童保育は有料化を強行するも、学童保育の指導員の待遇改善は不十分で欠員だらけ、子育て支援は全国や県内の他自治体におくれを取るなどの問題だらけです。平和行政の面でも、G7サミット後に、市民の意見を聴かずに、原爆投下を反省していない米国政府を相手方とする平和記念公園とパールハーバーの姉妹協定を結ぶなどしています。
その根底には、市長の資質とともに、市長のやることを疑問に思わない幹部職員が多いということ、そして、それは長年の「憲法抜き」宣誓書によって起きているということです。
広島は、いまや、軍拡を突き進む岸田総理を衆議院議員として送り出した、という意味でも全国の皆様にご迷惑をおかけしています。
広島市役所の「憲法抜き」体質は、長年にわたって、市民にも悪影響を及ぼしているのではないでしょうか?
筆者は、2000年に広島に県庁入庁のためにUターンして以来、いろいろな点で
「広島は、平和、平和という割には、デモクラシーが遅れているなあ」
というもやもや感をこの街に抱いていました。
そのもやもや感の「震源地」の一つが今回、明らかになりました。
国際平和文化都市などと、威張る前に、まずは基本中の基本、憲法尊重義務を市長以下、公務員が徹底すること。そこからではないでしょうか?
by hiroseto2004
| 2023-12-18 07:56
| 広島市政(広島市議会)
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