大雨に備えて広島市で進められている、地下に雨水をためるための全長3.5キロほどの雨水管の建設工事で使われる大型の掘削機械の発進式が行われました。
広島市西区の福島地区や三篠地区などでは大雨の際、たびたび道路が冠水していて、市は、これらの地区で雨水およそ6万7000トンを貯めることができる雨水管を地下30メートルの深さに建設する工事を3年前から進めています。
この工事に「シールドマシン」と呼ばれる大型の掘削機械が今月から導入されることになり、23日、広島市西区の現場で発進式が行われました。
式には広島市の松井市長のほか、工事関係者などおよそ50人が参加して神事が行われ、工事の安全を祈願しました。
シールドマシンは金属でできた先端の部品が回転して土を削って1日に最長で10メートルほど掘り進むことができます。
福島地区からJR横川駅付近までの全長3.5キロほどをおよそ2年かけて掘り進め、雨水管の完成は令和10年を見込んでいるということです。
松井市長は「近年、豪雨災害が頻発する中で被害を未然防止するための工事となっている。雨水を地下にしまい込む巨大な貯水槽のようなもので、安全に完成することを祈願したい」と話していました。