郵政産業労働者ユニオンの25春闘 全国一斉ストを敢行 岡崎徹記者
2025年 05月 06日
本紙・岡崎徹記者からの報告です
今年も、本社による回答は大変に不誠実なもので郵政ユニオンとしてはまったく許すことのできないものでした。まず正社員の待遇改善ですが、若い世代に対し1万円の改善が行われました。しかしながら勤務年数の長い中堅あるいはベテラン社員には数千円程度の改善にとどまりました。まさに焼石に水。公的負担率が上がり生活にかかる支出が増える中、物価高が止まりません。郵便局に勤める大多数の一般の職員にとって生活が大変厳しい状況です。
新入社員に対する改善も行われました。初任給が2万円から2万5千円の増額で改善をしました。しかしながらこれも焼け石に水。高校卒業した新卒採用者の手取りは数年にわたって10万円台半ばです。入社しては辞め入社してはやめるという悪循環が続いており今年度の広島中央郵便局においてもすでに数名が一年もたずに退職しています。
低賃金労働、過重労働、そして職場からの圧力、新人が逃げ出したくなるのも当然です。そして非正規職員に対する待遇改善ですが、なんとゼロ回答でした。
郵便局の時給の設定は、各地域の最低賃金に20円加算した額が時給制契約社員のスタートの賃金です。アルバイト採用として入った新人もこれもまた新卒の正社員と同様の理由で入っては辞めを繰り返します。これまで、日本郵政は毎年莫大な利益をあげ続けてきました。民営化から17年が経ちますが毎年最終純利益が4000億円から5000億円という収入を上げ続けてきています。2016年の時点では内部留保額が、トヨタ、三菱UFJに続いて第3位、11兆円という膨大な金額でした。そして現時点でも6兆円余りの内部留保を有しています。その間郵便局で働く従業員たちに充分な還元はしてきませんでした。
全く歪んだ労働分配が続き、所属する社員たちはもう何年も溜息をつきながらあきらめの毎日を過ごしています。今春闘においても不誠実な回答をしてきた日本郵政本社に対し、私たちは強い怒りを持ってストライキに臨みました。私の所属する広島中央支部は一時間の時限ストに突入、局前にて怒りのスト集会を行いました。そこにたくさんの支援者たくさんの支援団体が駆けつけ励ましてくれました。感動的な集会となりました。私たちはこれからも皆さんと共に闘い続けます。
by hiroseto2004
| 2025-05-06 20:54
| ジェンダー・人権(労働問題)
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