「県庁の闇を斬る ― 公文書偽造・官製談合・公益通報潰しを超えて」
2025年 12月 05日
「県庁の闇を斬る ― 公文書偽造・官製談合・公益通報潰しを超えて」
元広島県職員 佐藤周一
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屋内講演原稿(完成版)
1. 導入 ― 広島の歴史と現在
皆さん、本日はお集まりいただきありがとうございます。
広島は世界に向けて「平和と人権」を発信してきた街です。しかし、その広島の県庁で、私たち市民の信頼を根底から揺るがす事件が繰り返されています。
かつて広島では労働組合が強く、不祥事追及が弱い時代がありました。これは労働者を守るための「気風」でもありました。しかし今や、その気風は構造的な腐敗や「えらい人の責任逃れ」に悪用されているのです。労働者保護の力は失われ、不祥事追及の弱さだけが残り、権力者のために利用されている――これが現在の広島県庁の姿です。
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2. 公文書偽造と公益通報握り潰し事件
西部建設局呉支所では、災害復旧工事に関する協議録が虚偽で作成されました。存在しない協議を「ある」と記録し、県民の命と暮らしを守るべき行政が真実をねじ曲げたのです。
勇気ある職員が公益通報をしました。しかし県人事課はその通報を握り潰し、事実を隠しました。さらに弁護士による再調査では、公益通報の握り潰しが認定されたにもかかわらず、通報者だけを「違法」と断じる結論が出されました。
これは「公益通報者を守る制度」が逆に「通報者を処罰する制度」に転じてしまった、極めて深刻な事態です。真実を告げる人が罰せられ、不正を隠す人が守られる――この構図を私たちは絶対に許してはなりません。
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3. 官製談合事件と不可解な人事
湯崎前知事の政権時代、教育長が関与した官製談合事件がありました。
ところが刑事責任は部下にだけ押し付けられ、その部下は逆に校長に昇進するという不可解な人事が行われました。教育長本人は東京に移り、出版活動などで「活躍」しています。
責任を取るべき立場が守られ、弱い立場の人間に責任が押し付けられる――この構図は、今回の公文書偽造事件とまったく同じです。
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4. 弁護士再調査の問題点
黒い雨裁判など反核運動で大きな功績を残された弁護士であっても、今回の再調査で公益通報者潰しに加担したのであれば、それはそれで批判されなければなりません。
まして再調査には県民のお金600万円が使われています。公益通報者を守るために投じられたはずの税金が、逆に通報者を追い詰める結果となったのです。
功績と責任は別問題です。過去の業績が現在の判断を免罪することはできません。県民の税金を使った以上、説明責任を果たすべきです。
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5. 共通する構造 ― 「県庁の闇」
これらの事件に共通するのは、
- 不正を隠す体質
- 責任をなすりつける構造
- 公益通報者や弱い立場の人を犠牲にする仕組み
行政の倫理が失われ、説明責任が形骸化し、制度が市民を守るどころか市民を追い詰める――これこそが「県庁の闇」です。
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6. 現知事に求められる覚悟
横田美香知事は、湯崎前知事の全面的な応援を受けて当選しました。
しかし今こそ、現知事に求められるのは「過去のしがらみを断ち切る覚悟」です。
- 湯崎前知事との関係を超える勇気
支援を受けて当選した経緯があっても、県庁の闇を温存するなら広島の未来は失われます。泣いてでも前知事を斬り、膿を出し切る姿勢が必要です。
- 県民の信頼を取り戻す責任
公文書偽造や公益通報潰しに象徴される不正を正し、説明責任と倫理を回復することこそ、知事の最大の使命です。
- 若者の未来を守る決断
古臭さや閉塞感を嫌って広島を離れる若者が増えています。現知事が構造改革に踏み込み、挑戦できる広島をつくることが、人口流出を止める唯一の道です。
現知事に求められる覚悟とは、政治的基盤や過去の恩義を超えて、真実と倫理を選び取ることです。広島を救うのは、この決断しかありません。
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7. 制度改革の具体策
この闇を打ち破るために、私たちは具体的な改革を求めます。
- 外部通報窓口の設置:全国の自治体のように、県庁外部に独立した通報窓口を設ける。
- 通報者の刑事責任免責・軽減を条例に明記:勇気ある通報者を守る。
- 百条委員会の設置:県議会が調査権を発動し、徹底的に真相を解明する。
これらは単なる制度論ではなく、市民の命と暮らしを守るための最低限の仕組みです。
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8. 結び ― 広島から全国へ
広島は、平和と人権を世界に発信してきた街です。その広島から、行政の倫理と市民参加型民主主義を全国へ、そして世界へ発信する責任があります。
不正を隠す闇ではなく、真実を語る光を広島から全国へ。
市民の声で行政を正し、未来を守る一歩を、ここから始めようではありませんか。
by hiroseto2004
| 2025-12-05 20:10
| 広島県政(広島県議会)
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