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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004
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 長生炭鉱水没事故と今回の潜水事故 そして、現代の労災と私たちの歴史的責任について

   

長生炭鉱水没事故と今回の潜水事故

そして、現代の労災と私たちの歴史的責任について

皆さん、こんにちは。

今日は、山口県宇部市の長生炭鉱で起きた二つの悲劇、そして現代の労働災害の問題についてお話しします。

私は昨年9月、長生炭鉱跡地を訪れ、慰霊碑の前で手を合わせました。
海底に沈んだ坑道の向こうに、帰ることのできなかった多くの命が眠っている。
その静かな場所に立ったとき、言葉にならない重さを感じました。

1942年、戦時下の労働動員の中で、長生炭鉱は突如として水没し、183名もの尊い命が奪われました。
その中には、朝鮮半島や台湾から連れてこられた人々が多く含まれていました。
彼らの多くは、名前も遺骨も故郷に帰れないまま、海底に取り残されました。

その遺骨を故郷に帰すための調査が、今ようやく進められていました。
しかしその最中、台湾から参加していた57歳のダイバーが潜水中に亡くなられました。
歴史の犠牲者を追悼するための調査で、再び命が失われるという痛ましい現実です。

まず、亡くなられたダイバーの方に深い哀悼の意を表します。
そして、80年以上前に海底に沈んだままの犠牲者の皆さんに、改めて祈りを捧げます。

しかし、ここで終わらせてはなりません。
長生炭鉱の事故は「過去の悲劇」ではなく、今の社会の問題とつながっています。

現代の日本でも、労災による死傷者は増えています。
建設現場、物流、工場、介護の現場――。
働く人の命が危険にさらされる状況は、決して過去のものではありません。

長生炭鉱で起きたことは、
「命よりも生産が優先された社会が、どれほどの犠牲を生むのか」
その象徴です。

そして今、私たちの社会は、同じ問いを突きつけられています。

私たちには、歴史的責任があります。
それは、誰かを責めるための言葉ではありません。
犠牲者を忘れないこと。
事実を正確に記録し、語り継ぐこと。
そして、働く人の命と尊厳を守る社会をつくること。
これこそが、未来に向けて私たちが果たすべき責任です。

長生炭鉱の歴史は、地域の産業の歴史であると同時に、戦争と労働の影が刻まれた場所でもあります。
だからこそ、私たちはこの地で起きたことを正面から受け止め、次の世代へ伝えていかなければなりません。

どうか、この歴史を知ってください。
そして、忘れないでください。
犠牲者の尊厳を取り戻す取り組みを、共に支えてください。

過去の痛みを見つめることは、未来を守るための第一歩です。
私たち一人ひとりの記憶と行動が、歴史の連続した悲劇を断ち切る力になります。

ご清聴ありがとうございました。

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by hiroseto2004 | 2026-02-08 18:41 | ジェンダー・人権(労働問題) | Trackback