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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004
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 ブルーカラー産業の崩壊を見過ごすな ― 広島県は公契約条例で地域の土台を守れ

 【広島瀬戸内新聞・社説】

ブルーカラー産業の崩壊を見過ごすな ― 広島県は公契約条例で地域の土台を守れ

日本のブルーカラー産業が急速に弱体化している。
建設業を中心に、負債1000万円以上で倒産した企業は年間2000社を超え、統計に現れない休業・廃業を含めれば、その数はさらに膨大だ。
町の工務店、鉄工所、金物屋、塗装業、設備業、解体業、製造業の小規模工場――地域の暮らしを支えてきた企業が静かに消えている。

これは単なる業界の問題ではない。
日本社会の土台が崩れ始めている。

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■ 倒産の主因は「人材不足」と「資材高騰」
倒産の背景は明確だ。

- 職人の深刻な人材不足
- 資材価格の高騰と高止まり
- それに追いつかない請負単価の増額

受注は増えても利益が出ない。
売上は伸びても運転資金が追いつかない。
体力のある大企業は資金を回せるが、中小企業は持ちこたえられない。

「仕事はあるのに倒れる」――これが現場の地獄である。

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■ 技術承継のタイムリミット
さらに深刻なのが人材構造の歪みだ。

- 職人の4割が55歳以上
- 20代以下はわずか1割

あと10〜15年で、熟練職人の多くが引退する。
危険予知、段取り、声掛け、手先の技術、現場判断――
これらは動画やAIで代替できるものではない。

若手が減り、教える側も減る。
技術承継のラストチャンスは、すでに目前に迫っている。

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■ 理想だけの「働き方改革」では現場は救えない
政府や元請企業が掲げる「週休2日」「働き方改革」は理念として正しい。
しかし、現場の実態を無視した理想論だけでは、職人は増えない。

週休2日を本気で普及させるなら、

- 労務単価の引き上げ
- 工期の適正化
- 適正な支払い
- 多重下請構造の是正

これらを同時に進めなければ意味がない。

現場の声はこうだ。
「この金額では品質を守れない」「この工程では安全が確保できない」
この当たり前の主張すら言えない空気が、業界を蝕んできた。

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■ 広島は災害県である
広島は豪雨災害・土砂災害の多発地域だ。
復旧・復興の最前線に立つのは、地域の建設業者であり職人である。

その企業が倒れれば、

- 災害復旧が遅れる
- インフラ補修が止まる
- 技術承継が途絶える
- 地域の安全が揺らぐ

これは県民生活に直結する問題であり、
市場任せでは解決できない領域である。

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■ 広島県は「公契約条例」を制定せよ
今こそ広島県が率先して取り組むべき政策がある。
公契約条例の制定である。

公契約条例は、公共工事や委託業務について、

- 適正な労務単価
- 適正な請負単価
- 適正な工期
- 適正な支払い
- 下請構造の透明化

を条例として明文化し、安さ競争による劣化を防ぐ仕組みだ。

東京都、川崎市、野田市など全国で導入が進み、
地域企業の保護と技術承継に一定の成果を上げている。

広島県がこれを導入しない理由は、もはや存在しない。

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■ 「率先垂範」こそ県の責務
広島県は平和行政や防災行政で全国をリードしてきた。
ならば、地域経済と技術を守る政策でも先頭に立つべきだ。

公契約条例は、
地域の技術を守るための最低限のセーフティネットである。

県が動けば、市町も動く。
県が動かなければ、誰も動かない。

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■ 今動かなければ、10年後に取り返しはつかない
日本の経済成長とインフラを支えてきたのは、先代の職人たちである。
その担い手が年間2000社以上倒れている現実を、私たちは直視しなければならない。

広島県は今こそ、
地域の未来を守るための決断を下すべきである。

公契約条例の制定は、
その第一歩にほかならない。

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by hiroseto2004 | 2026-02-18 09:23 | 広島県政(広島県議会) | Trackback