被爆57周年原水爆禁止世界大会・広島大会に参加して
2007年 08月 07日
被爆57周年原水爆禁止世界大会・広島大会に参加して
さとうしゅういち
0 はじめに
8月4日から6日の3日間、「被爆57周年原水爆禁止世界大会・広島大会」が行なわれ、
わたしも参加致しました。
今大会のスローガンは「核も戦争もない平和な21世紀に」です。
私は、4日は、「折鶴平和行進」、開会総会、5日は、第5分科会「原子力政策の転換へ向けて(Ⅱ)―
脱原発のエネルギー政策について」、 第9分科会「ヒバクを許さないつどいPART3―東海村と広島・
長崎、原発によるヒバクシャを結んで 」6日は「まとめ集会」に参加しました。
1 折鶴平和行進
「折鶴平和行進」は、核燃料サイクル問題で渦中にある青森を起点に全国各地を回ってき
た「非核平和行進」が前日到着した平和公園から、開会総会会場の県立体育館へ向かうものです。折から
の激しい夕立に見まわれ、大幅に出発が遅れましたが、なんとか、平和大通り→白神社→紙屋町交差点→
県庁前→体育館のコースを無事終了しました。
途中、原水協の人が歩道を通行していくのとすれ違いました。出来れば、御互い「頑張りましょう」くらい、
言えばよいのに、と感じました。わたしは手を振りましたが、運悪く、気がついてくれた人は一人もいません
でした。
会場に到着すると、青森県原水禁の方がりんごジュースを販売されていました。これは、
核燃料サイクル事業反対運動に収益を役立てるためのものです。私も、一杯いただき、行
進の渇きを癒しました。
2 開会総会
開会総会は3500人が参加しました。
NHKのアナウンサーによる開会挨拶の後、犠牲となられた方に黙祷をささげました。
主催者の岩松繁俊原水禁議長挨拶の後、福山真劫・原水禁事務局長(自治労出身)より、基調
提案がありました。
情勢については、否定的な面としてアメリカの核戦略見直しにより、緊張が高まっている
事、南アジア情勢の緊迫を取り上げました。
またアメリカ追従でテロ特別措置法で派兵を行ない、さらに、有事法制を国会に提出した
日本政府、非核三原則見なおし発言をした福田官房長官をとり批判しました。
原発問題については、世界の流れは、脱原発であると分析。日本でも住民投票で、原子力
政策についてはノーが付きつけられており、流れは脱原発であるとしています。
反面、先の通常国会でエネルギー政策基本法を制定し、原発を推進しようとしています。
また、使用済み核燃料の再処理によるプルトニウムを利用する政策を強引に推進しようと
している事を指摘。2005年操業を目指して急ピッチで工事が進められている六ヶ所村の
再処理工場に警鐘を鳴らしました。
また、今後、耐用年数が来る原発も相次ぐため、放射性廃棄物が大量に出る中で、一定程度
の以下の放射性廃棄物を一般の廃棄物と同じように処理できるようにする「スソ切り」問題
についても触れました。
ヒバクシャを取り巻く状況としては、援護制度の欠陥が挙げられました。この欠陥とは、
国家補償ではないこと、また外国へ出国したヒバクシャに援護が行き渡っていないことで
す。国は、裁判で2度敗訴していますが、責任を認めずに、控訴しています。
また、世界的にも、平和利用・軍事利用問わず、ヒバクシャが多く出ており、その実態が
正確に掴めていません。国内的にも、1999年の東海村での臨界事故でのヒバクシャへの
援護も求めて行くとしています。
そうした中で、核兵器廃絶へ向けた課題(非核三原則法制化、北東アジア非核化など)、脱
原発へ向けた課題、世界のヒバクシャとの連帯、次世代への運動の継承への課題などに取
り組むことを確認しました。
そして、「核社会」を終わらせ、「非核社会」を築くことを確認して終わりました。
外国からは、ケビン・マーティンさんが挨拶されました。
彼は、アメリカでも最大の平和団体・ピースアクションで活躍されています。
「要求しないと何も生まれない」という言葉が印象的でした。
原水禁では、昨年、高校生が企画・運営する「Message From ヒロシマ 2001」を行な
っており、2500人を集めています。今年も、昨年参加者の強い要望から、継続して行ない
ました。2月に会を立ち上げ、月2回のペースで資料館や平和公園碑巡り、似島・大久野島
学習などをしてきたそうです。
その少年・少女らが挨拶を行ないました。「広島に居ながら平和を考えるチャンスを生かせて
いなかった」「もっと勉強しないといけないことがたくさんある」「他県に友達ができてよかった」
などの声が聞かれました。ことしは、また、米・印・パからこども・若者が参加しています。
日本消費者連盟の富山栄子さんが、立たれました。「すこやかに命を未来につなげて行く」
が日消連のスローガンです。反核・反原発のとりくみを進めていくこと、とくに原発をな
くしていくことこそ、強力な備えではないか、と訴えました。「備え」とは、一人一人が安
心して生きていけるようにすることであり、憲法を活かした取り組みを進めると訴えまし
た。
また、石田明さん(被爆教職員の会、県議)からは、自らの被爆体験に基づいたお話があ
りました。
石田さんは爆心地から730mの電車の中で被爆したそうです。命は取り止めましたが、その後は、
後遺症になんども悩まされました。白内障により光を失い、その後、人口レンズでようやく視力を
回復したそうです。裁判により、国の責任を認めさせました。
ガンにもかかり、なんと、1週間前の検診でもガンが発見されたそうです。
石田さんは「核戦争を見た者として生き抜くことが大事」とし、なんとしても来年も大会に出席する
ようがんばると決意を述べられました。
原爆許すまじ
最後は、「原爆を許すまじ」を出席者全員で合唱して、閉会しました。アメリカがいまや、核態勢の
見直しにより、核を「抑止のために持つ」政策から、「使う」政策にシフトしようとしています。
それだけに、いつもより、心をこめて歌ったような気が致しました。
3 第5分科会に参加して
はじめに
第5分科会は「原子力政策の転換へ向けて(Ⅱ)―脱原発のエネルギー政策について」です。
原発は、チェルノブイリのような事故を起こせば、壊滅的な結果を招きます。日本でも浜岡原発
事故などやや大きめの原発事故が起きています。また99年には、ウランの製造過程である東海村
のJCOで臨界事故があり、2人が死亡、666人がヒバクする、日本史上最悪の事故が起きています。
そして、日常的にも原発労働者のヒバク、ウランの採掘によるヒバクなどが起きています。
ウラン鉱山は往々にして先住民の居住地域にあり、重大な人権侵害にもなっています。
軍事利用であろうと、平和利用であろうと、ヒバクが発生する。そのことを考えれば、原発から
の撤退は「ノーモアヒバクシャ」を原点とする原水禁運動の重要な柱です。
ドイツ、イタリア、デンマーク、スウェーデンなど、多くの国で脱原発の方向です。
しかし、では原発がなくなったらどうするのだ、エネルギーは足りないのでは、という意見が出
てくるでしょう。また、原発なら二酸化炭素の排出量が減らせるのではないか、という疑問もある
でしょう。それへの回答を考えるのが今回の分科会です。
福本先生のお話
大阪大学の福本敬夫先生から講演がありました。
まず、脱原発のためには「省エネルギー・節電」「エネルギー効率の向上」「分散型(自然)
エネルギー」の活用を組み合わせて考えるべきということです。
さて、いまの趨勢として電力の自由化があります。これにより、競争で高コストの原発
は潰れるのでは、という期待感も一部にあります。これについては、福本先生は、自由化
で電力会社の売上が減れば、コスト削減、ことに安全対策軽視につながり、重大事故を
まねく危険もあり、注視が必要と、警鐘をならされました。
そうした上で、自然エネルギーについて、風力、太陽光、燃料電池の順で紹介されました。
風力はドイツでは電力会社が高値でかわねばならないという、買い取り制度があるので、
銀行に預けるより儲かる投資先になっているそうです。
普及すれば、大量生産となり、コストも下がり、ますます普及します。これに対して、日本には
そういう制度は法律ではありません。今国会で成立したRPS法もまだ中身は整備されておらず、
また、ゴミ発電と自然エネルギーを同列で扱うなど欠陥だらけです。
この他、コジェネレーションについてなどのお話もありました。
つぎに、北海道からの報告として、平和運動フォーラム・北海道グリーファンドの杉山さん
からお話がありました。
北海道からの報告
北海道では泊原発が稼働しており、3号機が増設予定です。
最初、杉山さんたちは、原発に反対はしていましたが、自分たちで電気を作るなどは考えていませんでした。
しかし、電力自由化の動き、欧州の動きに刺激を受け、電気料の5%を寄付して、市民の共同の発電所
を造ろうと言うことになりました。これが「北海道グリーンファンド」です。
商売として成り立つのは風車しかなく、トーメンの力を借りて調査をし、浜頓別町というところに風車
を建設することになりました。
NPO法人を設立し、事業に着手しましたが、お金が心配でした。しかし、以外にも出資は
あつまり、借り入れもあまりせずに済みました。2001年9月に運転を開始、1000kw
の出力です。浜頓別の半分の900世帯を賄えるそうです。
人口の小さい所なら「エネルギーコミュニティー」がつくれるのでは、ということです。
そしてなにより「一人一人が節電所」になることが大事と強調されました。
原発は人権侵害の上に成り立つもの。考えようによっては、人権を踏みにじる現代社会の
象徴とも言えます。脱原発の社会を具体的に構想することは、一人一人が大事にされる
社会、環境を大事にして、人間が暮らしやすくする社会を具体的に構想することにつながると
思いました。
4 第9分科会に参加して
第9分科会は「ヒバクを許さないつどいPART3―東海村と広島・長崎、原発による
ヒバクシャを結んで 」です。いわば新たなヒバクシャを出すことを許さない、これは
原水禁運動の原点とも言える題目です。
基調報告
まず、「ヒバク反対キャンペーン」建部さんから、基調報告が行なわれました。
JCOによる事故から3年が経とうとしています。666人ものヒバクシャが出たのですが、
国は、被災住民への健康補償をなんら行なおうとしていません。
被爆者援護法については「国家補償」を明記させることが課題です。2度とヒバクシャを
つくらせない、ということを確認させる意義があります。
また、原爆症の認定については、国が機械的に基準を当てはめて、申請を却下しています。
被爆2世、それから、在外ヒバクシャに対する援護法の適用も課題です。在外ヒバクシャ
には、今のところ来日すれば治療は受けられますが、援護法に規定している措置は、海外
へでた途端、打ちきられてしまいます。
また、原発労働でもヒバクシャは出ていますが、国は、他の有害労働に比べて安全、という
理由で、健康管理手帳の交付を拒否しています。
また、青森県六ヶ所村では、再処理工場を阻止することが緊急課題です。また、プルトニウム
が蓄積することは、危険であり、核武装にもつながりかねないこと、また、国際核融合炉ITERを
政府は六ヶ所村に誘致することを決めましたが、これもトリチウムを公然と日本が手に入れ、
核武装につながりかねないので、阻止する必要があります。
また、原発の廃炉が今後出てきます。そうなると大量の放射性廃棄物が出ますが、政府は、
一定レベル以下の廃棄物は「一般廃棄物」として処理・再利用できるよう法「改正」しよう
としています。いわゆる「スソ切り」です。これにより、ヒバクの危険が日常生活に入り込
んできます。これの阻止も課題です。
JCO事故風化を阻止せよ
そして、各発表者から、基調に沿った報告がありました。
まず、東海村から大泉さんという方が発表されました。
国やJCOは、今回の事故を「過少評価」し、風化させようと躍起です。死者2名と重症1
名を除き、健康被害はないと言うのが、国の公式見解です。
666人と言うヒバクシャの数も、ヒバクの範囲を350m以内に限定した結果です。
東海村の事故被害者は今、「健康記録運動」に取り組んでいるそうです。これにより、事故
を風化させず、健康被害とヒバクの因果関係を立証し、補償などの根拠ともなります。
それにしても、原子力行政推進のためなら事故の実態をひたすら隠そう、小さめにしよう、
というのには憤りを覚えます。
なお、高コストだから、原発は電力自由化の中で淘汰される、という楽観論も、脱原発論者から聞くことが
ままあります。しかし、放っておけば、むしろ、自由化で経営が苦しくなった分安全管理を怠って
コストを削減、東海村のJCOのようなことを起こす危険もあります。そのためにも、事故の真相を
明らかにし、政府と企業の責任を追及して行く必要があると思います。
「スソ切り」で、放射能まみれのフライパンも
また、放射性廃棄物のスソ切り問題についての発表が、真野京子さんから行なわれました。
もし政府がいまの方針のまま「スソ切り」をすれば、45万トンもの廃棄物が東海原発だけで、
「放射性廃棄物として扱う必要のない廃棄物」として扱われます。
ところが、現実に解体現場でそんなに精密に測定するものでしょうか。
現に台湾では、アパートの壁に含まれる放射能で住民がヒバクしました。
どうしても一部に高レベルの廃棄物も混ざり、結果として、「放射能だらけのフライパンが
出来て台所に入ってくる」という危険が飛躍的に上昇するのではないでしょうか。
原発以外にも病院など多数放射性廃棄物が出る施設はあります。健康を守るためこのスソ切り
は阻止せねばならないと感じました。
六ヶ所村再処理工場の危険性
さらに、六ヶ所村の問題も取り上げられました。青森から浅石紘爾さんが報告されました。
青森県六ヶ所村で現在、「核燃料再処理工場」の建設が急速に進んでいます。
これは、原発で燃やしたウラン燃料から、またプルトニウムとウランを取り出す
ものです。
既に88%が完成し、2005年7月の稼働を目指しています。「通水作動試験」
が既に始まり、2003年2月から「化学試験」、7月からは「ウラン試験」なども
予定され、操業前の2004年7月には、使用済み核燃料を用いた「総合試験」と
いう名の試運転が行なわれます。
当初、8400億円の建設費は2兆1400億円に膨れ上がり、さらに増える勢いです。
また、順調に運転したとしても、15年で3.9兆円と言う途方も無い金額がかかります。
電気事業連合会の試算では40年間でなんと10兆円も掛かるとされています。
また、年間800トンものウランを処理すれば、煙突からは原発の240倍、排水管
からは20倍の放射能が放出されます。
危険で採算の取れない、再処理のつけは国民が電気代、あるいは税金で
払います。
また、プルサーマル計画も高速増殖炉も頓挫した今、プルトニウムは使い道が無く、
有事法制と合わせて、海外からは核武装を疑わせるおそれもあります。
政府の目論見では、原発でウランが核分裂するとプルトニウムに変るので、これを抽出すれば、
もう1度核燃料として使えるということです。しかし、高速増殖炉がもんじゅの事故で頓挫し、
MOX燃料(プルトニウムとウランの混合燃料)を燃やすプルサーマル計画も各地で頓挫。
再処理を潰せば、こうした目論みにとどめをさすことが出来ます。最終的には、原発からも
撤退せざるを得なくなります。
しかし、この核燃料サイクルでは、年間130億円もの税収増が見込まれる青森県の知事が
推進に回っているそうです。廃棄物は受け入れない、などの「圧力」も国にかけながら、推進
しています。
もし、事故が起これば、チェルノブイリのはるかに上回る放射能が最大漏れる危険もあるそうです。
また、再処理と言っても、当然、「残りかす」として、大量の高レベルの放射性廃棄物が出てくる
ことには変わりがありません。このゴミをどうする気なのでしょうか。
ITERの危険性
そして、今年5月末にはITER(国際核融合炉)の誘致を政府は決めました。大阪から、稲岡美奈子
さんが、報告されました。「核燃料サイクルは暗い話なので「夢」を与えるため、また、核燃の工事も
ほぼ済んだので次の工事が地元業者を潤すのに必要なのでは?」、ということです。
核融合は、多くの専門家が50年たっても難しいと言っています。昔から夢のエネルギー
といわれていますが、実現しないままずるずると今に至っています。高温を保ちつづけないと
いけないなど、条件も非常に難しく、そうなると、むしろそういう条件をつくるためのエネルギーの
方が掛かってしまうということにもなりかねません。
どちらにしても、膨大な税金の無駄に終わる公算が強いでしょう。そして、大量のヒバクと言う
リスクも抱えています。また、有事法制との関連で、核燃をテロから守るのだという口実で、警備
強化を行なう危険もあるとの声も出されました。
平和教育の後退に懸念
この外、文部科学省が原発推進の予算の中から金を出し、小中学校の「総合」学習の中で
「原発推進教育」をする、これへの反対も必要という声が出されました。
広島からの出席者からも、平和教育の「夏休み帳」が県教委の「是正指導」後、売上が減っている、
平和教育の後退はゆゆしい事態だなどの声が出されました。
わたしは、今までの平和教育では、生徒が興味を持ちにくいという問題もあるかと思います。
しかし、平和教育そのものは必要です。
被爆体験の風化は、例えばアフガンの空爆で、地上でどういう悲惨な状況が起きているか、
ということへの想像力を低下させます。昨年夏、小森竜邦・新社会党委員長の講演を聴く機会が
ありましたが、小森委員長は、「空襲」ではなく「空爆」という言葉使いがマスコミでされていること
自体を問題にしていました。被害者のことに思いが至っていないということでしょう。
また、互いを尊重して建設的な議論をして行く練習、自分でものをしっかりと考えること、友達を
広げて行くこと、こういうことを含んだ内容の学習をどう再編成して行くかだと、個人的には考え
ています。
被爆二世への救援を
被爆二世の方からの発言もありました。
現在、国の公式見解では、被爆2世への遺伝的影響はないとされています。しかし、一方
で植物などを使った実験では影響が出ており、不安が広がっています。
進学のため、広島県外へ出たら、偏見の目があることを思い知らされた、という方もいま
した。突然放射性影響研究所から呼び出され、不安に襲われたという方もいました。
国には、被爆者援護法の適用や差別の問題など、責任をもって対処して欲しいと思います。
「影響は無い」と決めつけるのではなく、健康管理などに責任をもつべきです。あらたな
ヒバクシャを出さないという決意をそのことをもって示すべきです。
集会アピール――国の責任果たさせ、ヒバクシャ出さない社会を――
最後に、集会アピールを採択して終了しました。
アピールの要旨は①臨界事故を風化させるな②被爆者援護法の2世・在外被爆者への適用
を③原発労働者への健康管理手帳を④最処理工場の稼働を中止させよう⑤ITER誘致を断
念させよう⑥廃棄物のスソ切り処分に反対し法制化をストップさせよう⑦ヒバクを強要す
る原子力政策の根本的転換を勝ち取ろう、です。
なお、補償の拡大については「そんなことをしていたら切りがない」という意見もあるか
もしれません。しかし、日本は旧軍人・軍属には二兆円を支出している反面、一般戦災者
には、援護措置はないという状況です。これは、「個人の人権よりも御国の都合を優先」と
いうことではないでしょうか。
国にきちんと責任認めさせてこそ、新たなヒバクシャも戦争被害者も生まない道につなが
るのではないでしょうか。今のままでは、「お上」や、大会社の利益優先のために、
人権を踏みにじる、「本末転倒」です。本当に「民主」主義国の出来事か、と目を疑いました。
核燃料再処理では平気で国民に負担を押しつける。この国は利権政治家と一部大会社の
ための国になってしまっている、だからこそ、核燃料再処理ストップのたたかいも、ヒバクシャ救援の
たたかいも、日本を民主主義の国にするためのたたかいだという思いを強くしました。
そんな思いを強くしながら、会場を後にしました。