教育と議員 ネオコンに悪用された「改革」ムード
2007年 08月 29日
以下の河野美代子さんのブログ記事を読んでいただきたいと思います(強調部分はさとう)。
http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_62ac.html
新閣僚 気が重い
安倍内閣の新閣僚が発表されて、気が重い。閣僚というよりも、首相補佐官の留任だ。教育担当の山谷えり子、新聞を見ても、タカ派、教育再生会議がどうにもならなくて、その無能ぶりが取りざたされたのに留任となったと、書いてある。本当にがっかりだ。でも、無能であっても、安倍首相と考えが同じタカ派で、その意を汲んで動く人が必要なのだろう、と、夫は言う。この人の悪行はだいぶ知れ渡ってはいるけれど。教育再生会議が何をしたか。中教審、これもほめられたものではないけれど、それを放り出して、教育基本法をねじ曲げた。そして、教育三法案をも強硬採決した。これから、教育現場は、ますます大変になるだろう。
特に、性教育については、彼女は本当にひどい嘘、でっちあげを次々と首相に吹き込んで、文科省を動かした。言葉が使えなくなったのも、この人が吹き込んだことが大きい。自民党の性教育のアンケートなるホームページには、「避妊具の使い方を実習して、全国の小学校の保護者から悲鳴が上がっています。」なんて書いていた。私は、全国性教育指導者セミナーで、「小学校でコンドームの付け方を実習している方、または、その様な実習をしている所を知っている方」と呼びかけたが、誰一人として、そんな人はいなかったし、みんなは失笑していた。具体的な証拠のないままに、数々の事をでっちあげたのが彼女だ。
私は、今回の閣僚の入れ替えにかすかな望みを持っていた。彼女が教育担当の補佐官から消えれば、また、性教育にも少しは芽が出てくるかも知れない、と。いくらなんでも、再生会議であんな醜態をさらしたのだから、よもや残ることはないであろう、と思っていたが、本当にがっかりだ。
先日の長崎では、教育委員会の人から「ご相談があります」と言われた。私たちは、性教育が必要であると、十分に分かっています。でも、議会がいろいろと言って来るのです。どのように議会に切り返したらいいのでしょうか、と。私の知っている範囲でいろいろと例をお話したのだが、最近、どこの地方に行っても同じような事を聞く。
が、ある地方では、逆に私から教育長に「大丈夫ですか。議会はうるさくありませんか。そろそろ、性教育もできなくなるのではありませんか。」と聞いたら、「議会に教育内容に口を出させたらいかんのです。議員にはいろいろな立場の人がいるのですから、教育が混乱します。」と、きっぱりと言われて、感激した。そういう気骨のある教育長や校長がいるところでは、性教育も引き続きできる。でも、議会を気にする所では、全くダメだ。
がっかりしたけれど、仕方がない。覚悟を決めて、出来る範囲で、しこしことめげないで続けて行かなければ、と憂鬱なままにそう思う。
一時,小泉さんなどの影響で「改革」が吹き荒れた。
やたらめったら行政を叩くことが善のように言われるような雰囲気が
かもし出された。
政治家もそれに乗った。
公務員や教員を叩いて溜飲を下げてもらうことが「改革」であるかのごとく
勘違いした議員が出た。
そもそも,議員の役目は行政が住民に奉仕するようチェックすること。
そういう方向での批判ならよい。しかし,自分の支持者を満足させるため
ときにはデマまででっち上げて,教育たたきに奔走する議員が出てきた。
そして,そういう議員が,分を超えて,教育に介入するのである。
そもそも,警察と教育は,戦前の苦い教訓から政治権力が介入しにくい
ようにしています。
警察法
(警察の責務)
第2条 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、
犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全
と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。
2 警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものであつて、
その責務の遂行に当つては、不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも
日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を
濫用することがあつてはならない。
教育基本法
(教育行政)
第十六条 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定める
ところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な
役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
2 国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する
施策を総合的に策定し、実施しなければならない。
3 地方公共団体は、その地域における教育の振興を図るため、その実情に応じた
教育に関する施策を策定し、実施しなければならない。
4 国及び地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上
の措置を講じなければならない。
旧教育基本法
(教育行政)第10条 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に
責任を負って行われるべきものである。
2 教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立
を目標として行われなければならない。
私は本来は教育は「旧基本法10条」によるべきと思いますが,よしんば新基本法16条でも,
「議員が上からああせいこうせい」とはいえないわけです。
そういう基本的なこともわきまえずに,えらそうに介入する議員はいかがなものでしょうか?
昔のような,利益誘導のねたが減ったので,古臭いイデオロギーを振り回したり,教師を叩いて「改革派」ぶって,ネオコン支持の無党派層の票を取ろうとするのでしょう。
しかし,自分の威信維持のために,教育を混乱させないでいただきたいものです。
さて,性についてはこれだけ,情報が氾濫しているだけに,正しい知識がないと大変なことになりかねないのです。昔のように,情報が少ない時代に逆行するわけにはいかないのです。
「議会に教育内容に口を出させたらいかんのです。議員にはいろいろな立場の人がいるのですから、教育が混乱します。」という教育長さん,がんばってください。
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新閣僚 気が重い
安倍内閣の新閣僚が発表されて、気が重い。閣僚というよりも、首相補佐官の留任だ。教育担当の山谷えり子、新聞を見ても、タカ派、教育再生会議がどうにもならなくて、その無能ぶりが取りざたされたのに留任となったと、書いてある。本当にがっかりだ。でも、無能であっても、安倍首相と考えが同じタカ派で、その意を汲んで動く人が必要なのだろう、と、夫は言う。この人の悪行はだいぶ知れ渡ってはいるけれど。教育再生会議が何をしたか。中教審、これもほめられたものではないけれど、それを放り出して、教育基本法をねじ曲げた。そして、教育三法案をも強硬採決した。これから、教育現場は、ますます大変になるだろう。
特に、性教育については、彼女は本当にひどい嘘、でっちあげを次々と首相に吹き込んで、文科省を動かした。言葉が使えなくなったのも、この人が吹き込んだことが大きい。自民党の性教育のアンケートなるホームページには、「避妊具の使い方を実習して、全国の小学校の保護者から悲鳴が上がっています。」なんて書いていた。私は、全国性教育指導者セミナーで、「小学校でコンドームの付け方を実習している方、または、その様な実習をしている所を知っている方」と呼びかけたが、誰一人として、そんな人はいなかったし、みんなは失笑していた。具体的な証拠のないままに、数々の事をでっちあげたのが彼女だ。
私は、今回の閣僚の入れ替えにかすかな望みを持っていた。彼女が教育担当の補佐官から消えれば、また、性教育にも少しは芽が出てくるかも知れない、と。いくらなんでも、再生会議であんな醜態をさらしたのだから、よもや残ることはないであろう、と思っていたが、本当にがっかりだ。
先日の長崎では、教育委員会の人から「ご相談があります」と言われた。私たちは、性教育が必要であると、十分に分かっています。でも、議会がいろいろと言って来るのです。どのように議会に切り返したらいいのでしょうか、と。私の知っている範囲でいろいろと例をお話したのだが、最近、どこの地方に行っても同じような事を聞く。
が、ある地方では、逆に私から教育長に「大丈夫ですか。議会はうるさくありませんか。そろそろ、性教育もできなくなるのではありませんか。」と聞いたら、「議会に教育内容に口を出させたらいかんのです。議員にはいろいろな立場の人がいるのですから、教育が混乱します。」と、きっぱりと言われて、感激した。そういう気骨のある教育長や校長がいるところでは、性教育も引き続きできる。でも、議会を気にする所では、全くダメだ。
がっかりしたけれど、仕方がない。覚悟を決めて、出来る範囲で、しこしことめげないで続けて行かなければ、と憂鬱なままにそう思う。
一時,小泉さんなどの影響で「改革」が吹き荒れた。
やたらめったら行政を叩くことが善のように言われるような雰囲気が
かもし出された。
政治家もそれに乗った。
公務員や教員を叩いて溜飲を下げてもらうことが「改革」であるかのごとく
勘違いした議員が出た。
そもそも,議員の役目は行政が住民に奉仕するようチェックすること。
そういう方向での批判ならよい。しかし,自分の支持者を満足させるため
ときにはデマまででっち上げて,教育たたきに奔走する議員が出てきた。
そして,そういう議員が,分を超えて,教育に介入するのである。
そもそも,警察と教育は,戦前の苦い教訓から政治権力が介入しにくい
ようにしています。
警察法
(警察の責務)
第2条 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、
犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全
と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。
2 警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものであつて、
その責務の遂行に当つては、不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも
日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を
濫用することがあつてはならない。
教育基本法
(教育行政)
第十六条 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定める
ところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な
役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
2 国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する
施策を総合的に策定し、実施しなければならない。
3 地方公共団体は、その地域における教育の振興を図るため、その実情に応じた
教育に関する施策を策定し、実施しなければならない。
4 国及び地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上
の措置を講じなければならない。
旧教育基本法
(教育行政)第10条 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に
責任を負って行われるべきものである。
2 教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立
を目標として行われなければならない。
私は本来は教育は「旧基本法10条」によるべきと思いますが,よしんば新基本法16条でも,
「議員が上からああせいこうせい」とはいえないわけです。
そういう基本的なこともわきまえずに,えらそうに介入する議員はいかがなものでしょうか?
昔のような,利益誘導のねたが減ったので,古臭いイデオロギーを振り回したり,教師を叩いて「改革派」ぶって,ネオコン支持の無党派層の票を取ろうとするのでしょう。
しかし,自分の威信維持のために,教育を混乱させないでいただきたいものです。
さて,性についてはこれだけ,情報が氾濫しているだけに,正しい知識がないと大変なことになりかねないのです。昔のように,情報が少ない時代に逆行するわけにはいかないのです。
「議会に教育内容に口を出させたらいかんのです。議員にはいろいろな立場の人がいるのですから、教育が混乱します。」という教育長さん,がんばってください。
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by hiroseto2004
| 2007-08-29 12:11
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