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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

【生活者・消費者が主役となる社会】 にあえて疑問を呈す

福田総理の年頭所感。

「生活者・消費者が主役となる社会」という、総理の言葉。

これだけを聞けば大変結構なことです。

しかし、考えてみると、このことは、冷戦崩壊直後ころには既に実現されていなければならないものではなかったかと考えるのです。

戦後作られたシステムは、いわば、「企業を通じた世帯単位のセーフティネット」というべきシステム。経済成長率が非常に高かった時代はたしかにうまくいった。

しかし、いまや、それは、この10年間の政策の失敗もあり、経済が低迷し、地域の共同体、家族なども良くも悪くも変化を余儀なくされています。昔のシステムが想定したような、大家族。これなら、小さい子どもの面倒を親に任せ、実は夫婦ともに働きやすい。

あるいは、核家族でも夫婦二人がそろって、子ども二人。そして、田舎の両親から金銭的な援助を受けられる。これなら、専業主婦であっても、暮らせる家も結構あった。

ところが、もう、格差は大きくなってしまった。家族や地域のセーフティネットの恩恵を受けられる人は少なくなってきた。

住宅や育児などの面で、「個人に対し、社会全体で助け合って支える」ような欧州的なシステムが求められているのではないか?それと連動して、一定の積極財政が必要になっているのではないか、と思うのです。


□地獄への道は善意で敷き詰められている!

しかし、そういう部分を置き去りにして、とくに、細川・羽田与党から政権を奪還した後の自民党は、橋本内閣後半以降、新自由主義化を進めた。

 消費者の利益と称して、高すぎる物価の犯人として、中小企業や農民を攻撃した。そして、アメリカの要求もあり、アメリカや大手企業が儲かるような規制緩和を強行したのです。しまいには、労働者の賃金が高すぎるという話になり、いつのまにか、賃上げが抑制されていたりした。非正規労働者は激増した。

このことを思い返すと、安易に自民党総裁である福田さんに「消費者」「生活者」と言われても、身構えてしまいます。

「地獄への道は善意で敷き詰められている」という格言を思い出します。ここで、「散々庶民いじめをしてきた自民党」がいう「生活者・消費者」中心の政治とは何か?

そもそも、小泉さんの時代は、「改革しなければいけない原因」を作っておいて、「改革する」と叫び、はっきりいって、散々な結果を招いた自民党。
今度は、生活者、消費者のためのセーフティネット改善を怠っておいて、今頃になって、生活者、消費者のため、などと言い出す自民党は信用できるのか?

嫌な予感がします。ひょっとしたら、またまた、現場への負担増大と言うことにならないのか?いろいろな偽装とか、ミスとかも、実は、グローバリズムによる競争激化も背景にある。コストカットのために、労働力を使い捨てにしていることもある。一昔前に、医者をたたきすぎたのが、いま、医師不足になって付けが回っているような気がします。

いま、必要なのは「抽象的な消費者、生活者のため」ではなく、きちんと現場をひとつひとつ重視するようなあり方ではないのか?

 現場を重視すれば、例えば「今日は製造現場、明日は店番」などという日雇い派遣の使い方など、許せるわけがないではないか、と思います。

そして、消費者は一人ひとりが勤労者でもある。

そのことを無視して、突き進めば、結局、現場が疲弊する。一人一人の勤労者→消費者に跳ね返ってくるのではないでしょうか?

一つのルートは、職場で個々の国民が、待遇改善もなしに、労働を強化されるというルートで。
そして、もう一つは、労働者の待遇改善がなければ、ますます、ミスなども増えてくる。そうなれば、消費者もますます迷惑をこうむる。ことになりかねない。

□「階級政党・自民党」は何でも悪用しかねない

抽象的な「生活者、消費者のための政治」をいうくらいなら、「同一価値労働同一賃金」を掲げ、作業は大変なのに、不当に低く評価されているような労働を評価しなおし、待遇を改善する。そういうことのほうが緊急性を要するのではないでしょうか?

くどいようだが、「泥臭さなき消費者のための政治」は、罪深い結果を招きかねない。そして、今の自民党は、かつての「国民政党」ないし「古き良き保守政党」自民党から、「東京育ちの若君・姫君中心の階級政党」に転落しています。このまま「今の自民党」に政権を任せていたら、私の懸念はかなりの確率で的中してしまうのではないか、と恐れています。

http://www.kantei.go.jp/jp/hukudaspeech/2008/01/01syokan.html
【生活者・消費者が主役となる社会】
 高度経済成長が終わり、少子化や高齢化が進展する中で、社会の有り様は大きく変わりました。戦後の焼け跡から生産第一主義で突っ走ってきた時代はすでに終わり、生活の質の向上へと国民の関心が移ってきています。しかしながら、社会保障をはじめとした国民生活を支えるシステムは、戦後作られたものの微修正を繰り返しながら現在に至っているというのが現実です。こうした中で、近年、住宅や食品表示などの偽装問題や、年金記録のずさんな処理など、様々な問題が明らかとなりました。
 政治も行政も、そして企業も、今こそ、生活者や消費者の立場に立つよう、発想の転換が求められていると思います。現在、すべての法律や制度が本当に国民の立場に立っているかどうかという、国民目線の総点検を行っており、できるだけ早期に結論を得たいと考えています。私は、今年を、「生活者・消費者が主役となる社会」へと転換していくスタートの年にします。


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