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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004
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「山口一男さん」のコメントに対して

「同一価値労働に同一賃金を」 連続シンポジウムが大阪でスタート
http://www.news.janjan.jp/living/0803/0803183078/1.php

に対して「山口一男さん」から以下のコメントをいただきました。

 私は男女の社会的機会の完全な平等化を強く支持します。性別によりいかなる差別が行われることにも反対です。しかし、「同一価値職同一賃金」か欧米の一部の観念的インテリの作り出した、全く不合理な制度だと思います。そしてその思想は極めて差別的です。
   人にする仕事の結果については、確かに価値の違いがあります。役に立つものや役に立たないもの、できの良いものや出来の悪いもの、利益を生むものやや、利益を生まないもの、様々です。生み出した価値の違いにより、給与が違うのは当然です。
しかし、これは「ある職に付いていることがそれ自体で他の職に付いているより価値のある仕事をしているから、給料が高くて当然(価値が同じなら同一が当然)」という考えとは全く異なります。人による、あるいはここの仕事による、業績や成果を無視するからです。発明をしようがしまいが、販売業績が高かろうが低かろうが、サービスが行き届いていようが行き届いていなかろうが、同じ職なら同一賃金を払う。それが同一職同一賃金です。それをさらに違う職でも、何かの基準で価値が同じなら、同一賃金にせよというのが同一価値職同一賃金です。
   欧米では同一職同一賃金は、「誰がやっても一定基準を満たせば結果は変わらない」と信じられている時給の仕事に適用されるだけです。具体的には熟練を除く作業職や、ルーティンワークの事務職です。専門職、経営・行政職、販売職、熟練作業職などは、同一賃金同一職ではありません。基本的に業績・成果や個人の経歴を組み込んで給与を決めます。また、どの職であれ(フランスやドイツなど比較的雇用が守られている国と英分圏・北欧など守られていない国がありますが)給与に見合わぬ仕事をしていれば解雇は免れません。だから、同一賃金でもあまり手を抜けません。
  わが国を同一職同一賃金にするのは、職能・職務をやめて、職務給にする必要があります。しかし職務給だと、人事異動で給与があがったり下がったりす可能性も多くそれは雇用者が反対なので、企業が昇進や本人の企業内応募以外の人事異動を一切やめます。私の住むシカゴで30年前に学生のとき、近くの大手のスーパーのレジを日経アメリカ人の男性が打っていました、卒業して10数年他のアメリカの都市で働き職を得て職を得てシカゴの戻ってそのスーパーに行ったら、彼はスーパーの同じ場所で同じ姿勢でレジを打っていました。ただ10数年分歳を取りましたが。企業はまた解雇しないまでも時給の人たちに昇進機会など与えません。これでは夢も希望も何もありません。それが職務給の実態です。
  米国ではミネソタ州だけが同一価値労働同一職を適用しようとしました。といっても、民間企業が採用するわけは無く、あくまで地方公務員の間です。ミネソタ方式といいます。それは統計の回帰分析を用いて、異なる職の同一価値程度を決め、それにより時間当たり賃金を定めます。たった一つの統計の式で、真面目に仕事をしようが、手を抜いていようが、同じ価値の職に付いているとされれば同じ給与をもらえるのです。まあ、公務員はアメリカでも比較的解雇されにくいし、とうぜんみな手を抜くことになります。他の人が適当にやっているのに自分だけ真面目にやる意欲などあるわけありません。そういえばわが国の公務員も等級号俸は、始めの資格が同じなら、何年勤めたかで大体決まります。一生懸命仕事をする気にならないわけです。おかげで国民は質の悪い行政サービスを受けることになります。そういえば、公務員は等級号俸が同じなら、どの係長でもどの課長でも同一賃金です。まさに同一価値労働同一賃金ですね。さぞ男女の不平等は無いだろう思いきや、管理職に昇進していくのは圧倒的に男性ばかりです。
  人材活用のあり方は男女平等であるべきです。わが国の人事課や中間管理職の女性に対する偏見や差別はとり除かねばなりません。わが国が優秀な女性に機会を与えないことによるコストは計り知れません。しかし現状を変えるには手段が重要です。同一価値労働同一賃金の提唱は、手段を誤っていると思います。個人を無視する考えにより、平等化を達成しようとするのは基本的に誤りです。


かなり、誤解に満ちています。

 
 まず、われわれが問題としている「同一価値労働」とは、たとえば、女性が多い介護職と男性が多い職種の格差の是正も目指しています。それだけでも十分、多くの労働者はカバーします。

 また、「回帰分析」などではなく、粗雑な職務評価ではなく、かなり精密な評価をめざしているのです。

公務員が、一生懸命仕事をしないというのも嘘でしょう。給与が同じでも一生懸命取り組む人はいくらでもいます。あまりに失礼な言い方です。

 また、国家公務員の場合は、むしろ「古臭い路線で一生懸命仕事をする」結果、いろいろな弊害が起きているのが実態ではないでしょうか?

なお、山口さんの論調は、介護職などの女性と、いわゆるエリートの女性を分断しかねないものだと思います。

山口さんこそ、「非常に差別的」といって差し支えありません。
 
私としては、しかし、以下のコメントのような考え方です。

ジェンダー問題について、山口様が男女平等を追及されるお立場であるからこそ、失礼を承知で申し上げます。

女性が意見を言いやすいようにするのも、ジェンダー平等を追求する上で留意しないといけません。

どうも、わあわあ男性が持論をまくし立てているイメージを与えていると、当事者である女性が議論に参加しにくくなります。

私自身も女性のフェミニストの方々に注意されます。お互い気をつけましょう。男性は気持ちコメントを短めにするか、(場の雰囲気によっては)女性がコメントするまで待ってもいいのです。

コメントの中身にはかなり誤解があるようです。ですが、今回はコメントしません。ご無礼ご容赦ください。



「山口一男さん」のコメントに対して_e0094315_1847474.jpg



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by hiroseto2004 | 2008-03-26 12:24 | ジェンダー・人権 | Trackback