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by hiroseto2004

G8サミット開催を契機とする自衛隊の「治安出動」と警察・公安権力の人権抑圧に抗議する声明

(転載歓迎)

G8サミット開催を契機とする自衛隊の「治安出動」と警察・公安権力の人権抑圧に抗議する声明

市民の意見30の会・東京
2008年7月5日

 7月7日から9日にかけて北海道洞爺湖そばのホテルで行なわれるG8サミット(「主要国首脳会議」)のためと称して、自衛隊と警察による異常な警備態勢が敷かれています。 日本政府は米ブッシュ政権によるアフガニスタン・イラク侵略戦争を支持し、派兵してそれに加担してきました。今回の「G8サミット警備」は、ブッシュ政権の「対テロ戦争」とともに世界中で進められている「反テロ・キャンペーン」の一環に他なりません。

 報道によれば、「テロ・ゲリラ攻撃への対応」を掲げて昨年3月に創設された陸上自衛隊の「中央即応集団」が初めて投入され、同集団のヘリ約20機が要人輸送を行ないます。また弾道ミサイル迎撃能力を備えた海上自衛隊のイージス艦が、北海道周辺の日本海側に配備され、イージス艦が撃ち漏らした場合は航空自衛隊の迎撃ミサイル(PAC2)が使われます。

 「陸上テロへの対処」として、陸自真駒内駐屯地の第11旅団と「中央即応集団」の落下傘部隊が待機します。また「サリンなどの化学兵器テロ」に対応するため、東千歳駐屯地の化学防護隊が待機します。さらに、空自の空中警戒管制機(AWACS)やE-2C早期警戒機が、24時間態勢で空中警戒を行ない、海自の艦艇が洞爺湖に近い内浦湾にミサイル艇やヘリ搭載護衛艦を待機させます。
 

これはもう「臨戦態勢」というほかありません。しかも石破防衛相による命令の法的根拠は明らかにされず、防衛省・自衛隊は、G8サミット開催に反対したり、「グローバリゼーション」に反対してG8による世界支配を批判したり、それに疑問を抱くすべての人を敵視して「テロリスト」とみなし、軍事的な恫喝を公然と強化しています。

 これまでも警察・公安権力による「テロ・ゲリラの未然防止」を口実とする「サミット警備」により、空港での長時間審査による不当な扱い、意図的なビザ発給の遅延、入国拒否などが頻発するだけではなく、思想・表現の自由、集会やデモへの不当な介入・抑圧が続いてきました。それに加えてついに自衛隊による事実上の「治安出動」まで行なわれました。

 G8サミット開催を契機とするあからさまな治安の強化、人権の抑圧は、この国の「戦争国家化」の本質を凝縮して表わしており、私たちは福田政権によるこのような強権発動に憤りをもって抗議します。私たちは福田政権に対し、自衛隊の「臨戦態勢」を解除すること、警察・公安権力による「サミット警備」の中止を強く要求します。


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by hiroseto2004 | 2008-07-05 12:26 | 憲法 | Trackback