しょぼすぎる政府の総合経済対策・・・貧困撲滅には20兆円から30兆円の大型対策を！

政府は、11兆円規模の経済対策を発表した、というのが、新聞報道です。しかし、実際の「真水」部分は、1.8兆円程度です。

今回の対策とは別枠で、公明党は2兆円の定額減税をすることを要求しています。

かつて、公明党は、地域振興券を配ることを当時の小渕政権に要望しました。

この手の「ばらまき」は、いわば公明党のお家芸ともいえます。

しかし、現在はＧＤＰ伸び率が年率換算で２．４％下がっている段階です。12兆円ものＧＤＰが吹っ飛んでいるのです。

ほうっておけば、この経済の低迷がさらに内需低迷を招き、加速度的に国民の暮らしにしわ寄せが行きます。

1.8兆円の真水ではあまりにも小規模すぎます。

改めて、20兆円から30兆円の大型の景気対策を求めます。

その中身は、自民党や公明党が言うようなしょぼいものではありません。

額も大型。また、志も大型。こういう景気対策をすべきです。

そうではなくて、「企業型・家族型セーフティネットから一人一人をカバーするセーフティネットへの転換」を進めることと車の両輪です。

3年程度の国保料の免除、年金保険料、介護保険料の免除を行ったほうが、高齢者にとっても、中途半端な手当てをもらうよりはよほどありがたいと思います。

そして、その3年の間に、税金で年金や介護を賄う仕組みを整備するのです。

それから、住宅、教育、子育てなどあらゆる面での個人をカバーするセーフティネットを張るべきです。

国立大学は全て再国営化して無料にし、誰でも入りやすくします。誰にも門戸を開きます。

ＪＲも再国営化し、地方の交通網を立て直します。スピードアップのために思い切った設備投資を行い、例えば、在来線でも広島－三原及び広島－空港を30分、三原－福山を15分程度で結ぶようにします。バスも赤字だから民営化するのではなく、むしろ、既存の民間で経営が苦しいところは県営にし、小型のバスを本数を多くぐるぐる回すようにして、乗客を獲得すれば良い。もって、クルマから環境に優しい公共交通へのシフトを行います。

産業分野では、電力の固定価格買取制度を導入し、クリーンエネルギーの普及を図る。

医療、介護、年金、住宅、失業給付、エネルギー、食料、環境などあらゆる面で、豪快にセーフティネットを整備します。

さらに、個人へのセーフティネットの整備は雇用も改善します。


悪質な派遣業者に若者がついていかざるをえないのも、そもそもはセーフティネットの貧困が原因です。「寮が完備している」といわれたら、住居確保に不安を抱える人はどうしてもついていってしまうのは人情でしょう。

その上で、日雇い派遣の禁止や労働基準監督の強化を行う。それによって、労働者の生活改善も図られると思います。

政府の案では、一時的に厳禁をばら撒いて公明党の機嫌を取っておしまい、になりかねません。

いま緊急にすべきは、国民に対する徹底した生活保障ではないでしょうか？

この点は、民主党は、もっと踏み込んで良いと思います。

国民新党と社民党の経済対策案を是非「いいとこ取り」していただきたいと思います。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080829-OYT1T00399.htm?from=nwla

定額減税、今年度に実施…政府・与党が総合経済対策で合意
　政府・与党は２９日午前、総合経済対策「安心実現のための総合対策」について合意した。

　公明党が要求していた所得税・住民税の一定額を減税する定額減税について、２００８年度中に実施することで一致した。

　減税は単年度の措置として行い、規模は年末の税制改革協議の中で検討する。公明党は２兆円規模とすることを主張している。定額減税を除く、総合経済対策の事業規模は総額１１兆円強となる。

　総合経済対策は２９日午後の政府・与党の会議で決定する。これを受けて、政府は総合経済対策の一部を盛り込んだ２００８年度補正予算案を９月召集の臨時国会に提出する。補正予算案の規模は２兆円弱で、定額減税は盛り込まない。

　定額減税は、中低所得者層の恩恵が大きい。公明党は０９年１月の通常国会の冒頭に、必要な税制改正法案と０８年度の二次補正予算案を提出することを想定している。同党は年末年始の衆院解散が望ましいとしており、衆院選前の定額減税を求めていた。伊吹財務相は２９日の閣議後の記者会見で、定額減税の規模については「（対策には）含まれない」と語った。政府・自民党からは「低所得者に対象を絞った小規模な減税にすべきだ」との指摘が出ている。

　所得税・住民税の定額減税は１９９８年の景気対策で、２回にわたって総額４兆円の規模で実施した例がある。

　さらに、公明党の要求していた高齢の低所得者らを対象に一定額を支給する「臨時福祉特別給付金」も盛り込むことも決まった。

　経済対策はこのほか、高速道路料金の割引や輸入小麦の値上げ幅圧縮などを盛り込んだ。

（2008年8月29日13時18分 読売新聞）

参考

社民党の経済対策
http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/other/080827_economy.htm


暮らしを守る緊急２０兆円経済対策 平成20年1月25日

http://www.kokumin.or.jp/seisaku/20080125.shtml







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