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by hiroseto2004
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憲法第99条遵守を求める運動を!―日本を正常化するために― 横原 由紀夫

憲法第99条遵守を求める運動を!
―日本を正常化するために―


                                横原 由紀夫

Ⅰ はじめに(戦争体制へ転換した日本が正常な姿か)

日本の国は、今、正常な姿をしているのだろうか?日本社会は健康なのであろうか?
 その国と社会がまともな形で歩んでいるかどうか、それを判断する基準は「憲法」を公務員(政治家、行政官僚、裁判官など)が遵守しているかどうかにある。
 日本はこの間、政治家と官僚の意図的な政策遂行によって、憲法に照らしてみると「違法」の疑いがある法律を次々と成立させてきた(憲法の条文を骨抜きにする)。例示すれば、[有事関連3法(武力攻撃事態対処法など:03年)]、[有事関連7法(国民保護法など:04年6月)]、[周辺事態法(米軍の後方支援:99年)]、[テロ対策特措法(アフガニスタン攻撃の米軍への給油活動:01年10月)]、[イラク特措法(米軍の作戦行動支援のための陸自・航空自衛隊のイラク派遣:03年7月)]、などなどである。なお、このような流れの中で[教育基本法改定(新教育秩序):06年12月]と[防衛庁を防衛省へ昇格させる法律(防衛省設置法):06年12月]を強引に成立させた(自民党と公明党の連立政権がこれらの法律制定に中心的役割を果たしたことを忘れてはならない)。
 なお、1999年以降の一連の流れには、「防衛計画の新大綱(95年)、日米安保共同宣言(96年)、日米新ガイドライン(97年)」によって日米安保体制を「新安保体制(日米軍事一体化)」へ切り換えたことが背景にある。
 自民党政権は「憲法改定」を大目標にしてきたが、それを許さない対抗政党の存在や労働運動・社会運動の行動によって「改憲」を止めてきた。「明文改憲」は困難とみるや「解釈改憲」によって米国と資本からの要請に対応してきた自民党は、1999年以降「立法改憲(憲法の条文を法制定によって事実上骨抜きにする)」で、軍事面だけでなく政治・経済・社会制度全般にわたって法制定を行ってきた(格差拡大・貧困化も根本的には法律制定とその実行にある)。そして、現在、目指す目標である「明文改憲―というより新憲法制定(私権制限、公の秩序優先・国家主義など)」へと歩んでいるのである。
 現憲法を遵守し活かす立場からすれば、「戦争に備え戦争を準備する体制」を作るための「法律」と米国の戦争遂行のために米軍と一体化する「集団的自衛権行使」などは憲法違反であり、許されないことである。
 日本の政治・社会のありようを正すために、以下問題提起を行う。

Ⅱ 憲法第99条遵守を求めよう!

 憲法第99条は[憲法尊重擁護の義務]を以下の人々に課している。
 [天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。] これらの人々、即ち「公務員」が憲法を尊重・擁護する義務を完全に果たしていれば、憲法違反は当然のこととして“憲法に照らして重大な疑義がある法律を作成・制定”することは出来ないのである。
 現状は<憲法を尊重し擁護しているのは唯一「天皇」のみである(08年8月6日、原水禁大会関連行事として開催された「広島から平和を語る:永 六輔、矢崎 泰久、中山 千夏さんによるトーク」のなかで永六輔さんが発言・提起された)>。 筆者は永さんの発言と提起に共鳴し、問題提起をすることにした。政治家、行政・司法の公務員などは先述したとおり憲法など頭にないが如くである。
 憲法第99条によって明らかにされているのは、まず憲法を尊重擁護する義務を負っているのは「行政・立法・司法」即ち国家機関である。憲法は国家機関で働く人々を縛っているのである。もちろん、市民、社会的存在である企業・各種団体・組織の構成員も尊重しなければならないのは当然であるが。本来であれば、「公務員」が憲法に違反するような言動をすれば厳しく罰せられなければならない(法治社会の原則)。この原則からすれば、元陸上自衛隊イラク派遣部隊の佐藤隊長(後に自民党参議院議員に)発言は容認できない問題である(イラクで必要となれば「駆けつけ警護」を行うことによって、自衛隊を戦闘状態に突入させるつもりであった・・との趣旨発言を、マスコミ取材に対して語っている)。
 明らかに憲法に違反する発言、憲法を無視する発言は、これまでに多くの公務員から行われている(好き勝手な言動)。だが、日本社会では、マスコミも市民も運動団体も、“公務員による憲法無視の言動に対して”その責任を追及する力が非常に弱かった、と言わざるを得ない(これが無責任社会日本を作った原因である)。誰も責任を取ろうとしない、取らせようとしないままに過ごしてきた。「和をもって貴しとなす・・・」という聖徳太子信仰の強さであろうか。
 憲法第99条が何故設定され重要なのか、について考えてみたい。結論から言えば、戦争遂行を反省し、再びかつての道を歩まないための「担保」として条文を定めたのである。
 戦前の日本は、「天皇主権」を原理とする“大日本帝国憲法”下であった。しかし、軍部によってこの憲法すら守られなくなり、軍国主義、軍部独裁・ファッショと化した日本は植民地主義、侵略へと進み戦争への道を歩んだのである。当時の社会状況は、戦争への道をマスコミも煽りたて多くの国民も戦争を支持したのである。一部の政治家他は、戦争に反対表明をしたが軍部から威され、マスコミなどからも「非国民」と批判された。
 この反省から、敗戦後制定された新憲法(現憲法)は、天皇、公務員が暴走しないための歯止めとして第99条を定めたのである。
 
 第99条は、公務員の暴走を許さない歯止めであり、憲法遵守の担保なのである。
 第99条を無視(或いは軽視)することは、「解釈改憲、立法改憲、明文改憲」を容認することである。

Ⅲ 憲法第99条遵守を求める運動を!

1 運動の意義
 運動の重要性と意義については既に述べたとおりであるが、運動を通して「公務員の守るべき義務」を社会的に明らかにすることができる。
2 幅広い運動とすることが可能
 現在広がっている「憲法9条を守る」運動も、もちろん重要な運動である。ただ、憲法9条を守る運動は、第9条を変えた方が良い―と考える人々は(また、よく分からないと思っている人々も)参加してこない。憲法前文と第9条を素直に読めば「自衛隊は違憲」である。しかし、多くの市民は、この間の解釈である“専守防衛としての自衛隊”は認める(消極的意見も含めて)というのが実態である。また、災害時に活動する自衛隊員の姿に好感を持ちその存在を認める、という感情が多数を占めている(9条を守る運動にはこのような市民(全てではないが)が参加していると考えられる)。
 だが、第99条遵守を求める運動には、現憲法が存在する限り、誰もが参加できるものである。いくら改憲論者であっても、現憲法が存在する限り憲法を否定することは出来ず、「公務員」が憲法を遵守する義務を否定することは出来ない。それが可能であるとすると、日本は「法治国家(社会)」ではなくなり、改憲論者は―とりわけ公務員は―<改憲するという自己目的を実現するために憲法の存在そのものを(特に、第99条を)否定するという自家撞着に陥ることになる。このように考えてくると、根気よくきちんと説明し訴えることを通して、幅広い人々(原理的にいえばすべての市民となる)を結集することが可能となる。
3 運動の目的と効果
(1)公務員に対して「憲法第99条」遵守を求めるのであるから、公務員は「憲法尊重を自覚し、憲法の価値を理解し、憲法に基づいた言動と政策策定にあたる」ことが当然に求められる。従って、これに違反(義務違反)した場合は厳しく罰せられ責任を追及される。また、市民は、義務に違反した公務員の責任を厳しく追及しなければならないし(政治家であれば選挙に立候補できない)、マスコミがその先頭に立つことも当然である(マスコミの第一義的役割は権力の看視・点検であると考える)。
(2)選挙時に立候補者個々に対して「憲法遵守義務」を求めることが当然となる。
例えば、与党・野党を問わず政治家になろうとする限り「憲法遵守義務」は明言しなければならないのである。憲法遵守義務を明言しない(又は出来ない)候補者は政治家(即ち、公務員に)になってはならないのである。

 私は、これからの選挙は、政党よりも(もちろん重要であるが)“個々の政治家の信条・資質(思想は異なったとしても)”を優先させて選択したい―と考える。もちろん、どのような政党に所属しているかも重要であるが、2大政党化の流れにある現実の政治状況からすると、政治家個々の信条・資質・思想(資本主義か社会主義かだけでなく)がより重要な要素であると考える。何故なら、政党(すべての組織といってよい)は、究極的には「組織優先、組織保持」の原則で行動するからである。政党(組織)全体と政治家個々の価値判断が異なった場合、個々の政治家は自己の信条、信念に基づいて行動することが(絶対ではないが)出来ないことは過去幾多の事例からして明らかである(余程の強い信条・信念を持ち、党からの除名さえ覚悟すれば可能であるが、そのような政治家<きちんとした識見を持った>は非常に少ない:組織と個の関係)。
 また、少数野党は貴重な存在であるが、彼らが将来多数派形成して単独で政権を樹立することは望むべきもない(それが良いかどうかについても意見がある)。資本家政党と労働者政党と簡単に区分けも出来ない。
 
 憲法第99条遵守を求める運動に幅広い多くの人々が参加し、運動が定着すれば、一定の見識を持った人物でなければ政治家になることは出来ない(いい加減な政治家、二世・三世など世襲議員は存在が許されなくなる)。そうなれば、市民と政治家の関係と議論が深まる可能性が増すことになる。

Ⅳ 結び(市民が主人公である)

 今まで提起してきたことには、“理想論である”とか“そんなことは出来っこない”との批判があるだろう。
 大切な事は、“どうすれば現状を打開、変革できるか?”、“どうすれば、幅広い人々を結集した運動を作れるか”などなど討論を繰り返し少人数からでも行動を起こすことが大切なのではなかろうか(現実の市民運動に見られる―権威に頼ったり、対等・平等な関係での討論を避けたり、自己中心・自己満足・独善主義、批判・反対の意見に対して好き嫌いの感情論になったりの関係性を改革することも必要であるが)。
 私が求めている政治は、① 勤労者がきちんと生活できる収入を確保される社会(政治と企業の責任)、② 企業の奴隷的存在となっている労働者を解放する法制度と企業の社会的責任の確立、③ 働けなくなった人々の生活を保障する社会制度の確立(年金制度を含めて)、④ 子どもがきちんと教育を受けることのできる社会制度の確立(国家主義、全体主義の押し付けではなく)、⑤ 国家優先(押し付けの)、企業優先、効率優先、市場原理優先、株主最優先の社会的システムの改革、⑥ 戦争責任の清算と真の和解へ向けて歩む勇気を持った政権の実現・・、 一言でいえば「平和的生存権」の保障を法と政治が行うことである。このような価値観を大切にして活動する政治家を一人でも増やすことを求めて運動している。生活が安定し、様々な文化的価値観を求めて活動できる市民生活が保障されれば、「平和的生存権」の確立も「地球環境と人間活動の調和をはかる」ことも可能となる。「国家益」ではなく「国民益」を優先させる政治とも言える。
 これが、憲法第99条(公務員の憲法遵守義務)の本質的な意味である。
 いずれにしても、政治を変革する最終的な力は“市民”が持っていることを自覚しよう。
(2008年8月20日  運営委員)


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