反貧困キャラバン2008広島集会(詳報)
2008年 09月 10日
Excite エキサイト : 政治ニュース
自民党総裁選挙が告示された9月10日。
広島では「反貧困キャラバン2008広島集会」が広島市中区の県庁前で開催されました。
平日の夕方でしたが、500人が参加。私が所属する自治労など連合系労働組合も、全労連系労働組合も参加する、広島ではちょっと記憶にない幅広い参加を得た集会でした。
「人間らしい暮らしを」と、日本全国を東日本コースと西日本コースに分かれて、全国を巡回し、自治体への要請行動などを行っている「反貧困キャラバン」。10月19日の13時から東京の明治公園にゴールインし、「2008年の米騒動 一気に!!一揆だ!!世直しイッキ!大集会」を開催する予定になっています。
広島県では10月7日に福山市入りし、呉や三次などを巡回し、10日に広島市入りし、この集会をもったものです。
11日には広島県庁に要望したあと、大竹市から山口県に入る予定です。
集会の司会は、秋田智佳子弁護士。こんな集会をやるのは初めてという若手弁護士ですが、今回の取り組みに大車輪で活躍しておられます。
主催者を代表してあいさつした山田延広弁護士(当イベントの実行委員長)は「憲法25条は、健康で文化的で最低限度の生活を保障している。しかし、医療で困っているお年寄り。働いても食べていけない若者。どこが最低限度の生活か?」と怒りをあらわに。
その上で、「貧困は最大の人権侵害だ。そして『明日は我が身』という状況を国が起こしている。みんなが安心して暮らせるネットワーク作りを!」と檄を飛ばしました。
続いて、松下プラズマディスプレイ事件において、4月25日、大阪高裁で勝訴した吉岡力さんが、大阪から駆けつけてあいさつしました。
「大阪高裁は、労働者派遣法ではなく、職業安定法違反、労働基準法6条違反(中間搾取禁止)で、松下を断罪した。その上で、公序良俗を無視した契約は民法90条違反で無効だから、松下と雇用関係があったものとみなす、という判断を示した。裁判所は「社会を混乱させた」企業を断罪した。ニコンでは「今までの自分の人生は無駄だった」と自殺した若者もいる。
若者に「無駄だった」と言わせるような働かせ方を止めるためには、判決を確定しなければならない」と訴え。
「松下は上告して『偽装請負など軽微な犯罪』「違法行為をしないと海外に逃げ、産業空洞化する』などと裁判所を脅している。」と松下の無法ぶりを告発し、裁判への協力を呼びかけました。
私とともに、「生存のためのメーデーIN広島」や「雨宮処凛さん講演会」実行委員を務めている伊達純さんは、派遣労働者時代の経験を話した上で「いきづらさは正社員にも広がっている。自分が広島で派遣会社で働いていた時、正社員の人が15分しか寝ていないなど日常茶飯事で、あるとき、がんに侵されているのに無理やり出勤していた正社員の人が血を吐くの見てしまった。」と生々しい報告。「過労死か貧困かという状況を改めるため頑張ろう」と檄を飛ばしました。
広島で生活保護裁判を闘っている原告の加藤さんという方からは、「当局は家具を買うために貯金をしても『そんなに余裕があるのだから生活保護はいらないだろう』というし、借金をして必要なものを買ったら「借金=臨時収入」とみなされ、収入は減るし、借金は増え、最悪だ」
と、生活保護行政の不条理を訴え、「最低限度の生活を守るのがこの裁判だ」と支援を訴えました。
最後に石口俊一・広島弁護士会長が、「8月30日の弁護士会で湯浅誠さん(もやい)をお呼びしたとき、『自殺か泥棒しかない』と思い詰めた若者がたどり着いたのがもやいで、行政のことなど思い浮かばなかった、というお話がとくに印象に残った」とし、弁護士会としてもこのキャラバンを後押ししていく決意を示しました。
参加者は「人間らしい暮らしがしたいぞ」「生活保護費を削るな」「人間らしい仕事がしたいぞ」などとコールをあげながら広島市内をデモ行進しました。
自民党総裁選が行われ、総選挙がもうすぐに迫っているというのが政局の状況です。
そして今年は人々が立ち上がった米騒動から90周年。
もうがまんできない。人間らしい暮らしをさせろ、という声を、いい加減に政治や行政に伝えていくためにも、各地でつながりながら、声を上げていこうではありませんか。
伊達さんやわたしが中心となって進めてきた「生存のためのメーデー実行委員会」も、以下のような日程で、交流会を開催しています。
今回のようにイデオロギーを超えて人々が多く集う集会もあれば、以下のような小さいけれども、ひとりひとりの悩みや困りごとに心を寄せながら解決策を考えていこうというイベントもある。そんな状況が必要だと思います。
生存のためのメーデー実行委員会・今後の予定
連絡先 伊達さん
jundandy@yahoo.co.jp 08030506860
FAX0829−56−1799
★生存のための交流会(9月)
■日時:9月28日(日)午後2〜5時
■場所:三篠公民館研修室1(定員54人)
(JR「横川」駅北口から徒歩約3分)
http://www.yoyaku-hiroshima.jp/image/341002/0001/map01300000/map.gif
★生存のための交流会(10月)
■日時:10月26日(日)午後2〜5時
■場所:三篠公民館会議室1(定員18人)
料金は1時間450円、3時間で1350円
★生存のための交流会(11月)
■日時:11月30日(日)午後2〜5時
■場所:西区民文化センター小会議室2(定員15人)
料金は1時間510円、3時間で1530円
記事へのご意見・ご感想はこちらへどうぞ!
なるほど!と思ったら下をクリックお願いします!
人気blogランキングへ
自民党総裁選挙が告示された9月10日。
広島では「反貧困キャラバン2008広島集会」が広島市中区の県庁前で開催されました。
平日の夕方でしたが、500人が参加。私が所属する自治労など連合系労働組合も、全労連系労働組合も参加する、広島ではちょっと記憶にない幅広い参加を得た集会でした。
「人間らしい暮らしを」と、日本全国を東日本コースと西日本コースに分かれて、全国を巡回し、自治体への要請行動などを行っている「反貧困キャラバン」。10月19日の13時から東京の明治公園にゴールインし、「2008年の米騒動 一気に!!一揆だ!!世直しイッキ!大集会」を開催する予定になっています。
広島県では10月7日に福山市入りし、呉や三次などを巡回し、10日に広島市入りし、この集会をもったものです。
11日には広島県庁に要望したあと、大竹市から山口県に入る予定です。
集会の司会は、秋田智佳子弁護士。こんな集会をやるのは初めてという若手弁護士ですが、今回の取り組みに大車輪で活躍しておられます。
主催者を代表してあいさつした山田延広弁護士(当イベントの実行委員長)は「憲法25条は、健康で文化的で最低限度の生活を保障している。しかし、医療で困っているお年寄り。働いても食べていけない若者。どこが最低限度の生活か?」と怒りをあらわに。
その上で、「貧困は最大の人権侵害だ。そして『明日は我が身』という状況を国が起こしている。みんなが安心して暮らせるネットワーク作りを!」と檄を飛ばしました。
続いて、松下プラズマディスプレイ事件において、4月25日、大阪高裁で勝訴した吉岡力さんが、大阪から駆けつけてあいさつしました。
「大阪高裁は、労働者派遣法ではなく、職業安定法違反、労働基準法6条違反(中間搾取禁止)で、松下を断罪した。その上で、公序良俗を無視した契約は民法90条違反で無効だから、松下と雇用関係があったものとみなす、という判断を示した。裁判所は「社会を混乱させた」企業を断罪した。ニコンでは「今までの自分の人生は無駄だった」と自殺した若者もいる。
若者に「無駄だった」と言わせるような働かせ方を止めるためには、判決を確定しなければならない」と訴え。
「松下は上告して『偽装請負など軽微な犯罪』「違法行為をしないと海外に逃げ、産業空洞化する』などと裁判所を脅している。」と松下の無法ぶりを告発し、裁判への協力を呼びかけました。
私とともに、「生存のためのメーデーIN広島」や「雨宮処凛さん講演会」実行委員を務めている伊達純さんは、派遣労働者時代の経験を話した上で「いきづらさは正社員にも広がっている。自分が広島で派遣会社で働いていた時、正社員の人が15分しか寝ていないなど日常茶飯事で、あるとき、がんに侵されているのに無理やり出勤していた正社員の人が血を吐くの見てしまった。」と生々しい報告。「過労死か貧困かという状況を改めるため頑張ろう」と檄を飛ばしました。
広島で生活保護裁判を闘っている原告の加藤さんという方からは、「当局は家具を買うために貯金をしても『そんなに余裕があるのだから生活保護はいらないだろう』というし、借金をして必要なものを買ったら「借金=臨時収入」とみなされ、収入は減るし、借金は増え、最悪だ」
と、生活保護行政の不条理を訴え、「最低限度の生活を守るのがこの裁判だ」と支援を訴えました。
最後に石口俊一・広島弁護士会長が、「8月30日の弁護士会で湯浅誠さん(もやい)をお呼びしたとき、『自殺か泥棒しかない』と思い詰めた若者がたどり着いたのがもやいで、行政のことなど思い浮かばなかった、というお話がとくに印象に残った」とし、弁護士会としてもこのキャラバンを後押ししていく決意を示しました。
参加者は「人間らしい暮らしがしたいぞ」「生活保護費を削るな」「人間らしい仕事がしたいぞ」などとコールをあげながら広島市内をデモ行進しました。
自民党総裁選が行われ、総選挙がもうすぐに迫っているというのが政局の状況です。
そして今年は人々が立ち上がった米騒動から90周年。
もうがまんできない。人間らしい暮らしをさせろ、という声を、いい加減に政治や行政に伝えていくためにも、各地でつながりながら、声を上げていこうではありませんか。
伊達さんやわたしが中心となって進めてきた「生存のためのメーデー実行委員会」も、以下のような日程で、交流会を開催しています。
今回のようにイデオロギーを超えて人々が多く集う集会もあれば、以下のような小さいけれども、ひとりひとりの悩みや困りごとに心を寄せながら解決策を考えていこうというイベントもある。そんな状況が必要だと思います。
生存のためのメーデー実行委員会・今後の予定
連絡先 伊達さん
jundandy@yahoo.co.jp 08030506860
FAX0829−56−1799
★生存のための交流会(9月)
■日時:9月28日(日)午後2〜5時
■場所:三篠公民館研修室1(定員54人)
(JR「横川」駅北口から徒歩約3分)
http://www.yoyaku-hiroshima.jp/image/341002/0001/map01300000/map.gif
★生存のための交流会(10月)
■日時:10月26日(日)午後2〜5時
■場所:三篠公民館会議室1(定員18人)
料金は1時間450円、3時間で1350円
★生存のための交流会(11月)
■日時:11月30日(日)午後2〜5時
■場所:西区民文化センター小会議室2(定員15人)
料金は1時間510円、3時間で1530円
記事へのご意見・ご感想はこちらへどうぞ!
なるほど!と思ったら下をクリックお願いします!
人気blogランキングへ
by hiroseto2004
| 2008-09-10 22:42
| ジェンダー・人権(反貧困)
|
Trackback