厚生省と労働省の統合は意味を成しているのか?
2008年 09月 22日
「働けるから」と生活保護を切られたり、断られた人が餓死する事件が昨年、相次ぎました。
「自立しろ」というのが、行政の言い分です。
しかし「働く能力がある」ことと「働く場所がある」ことはイコールではありません。
働いて食えるだけの職を保障してから切るべきです。もし、民間で食える職がないなら、行政で例えば任期つき公務員を増やしても食えるようにすべきです。
食える職を民間に確保できないならそれは行政の失政ですから、費用は「えらい人」が給料から負担するべきとも思いますが、現実には、国民が、能力のない政治家を落選させれば済みます。
こんな問題提起をなぜしたか。
「いわゆる橋本行革による省庁再編で2001年から厚生省と労働省が統合したことによるメリットがあまりないのではないか?」という問いかけをしたいからです。
せっかくセーフティネットを扱う省庁が統合したのです。
そうであるならば、生活保護と、失業保険、そして就職支援、また年金などを統合的に扱えないものか、という問題意識を持たざるを得ません。
しかし、7年たちましたが、それは実現していません。せいぜい、子育てと仕事の両立という観点での施策の充実があった程度ですが、それとて、とくに女性の多数を占める非正規労働者には恩恵が薄いのが実情です。
これが、北欧であれば、最低の収入は保証される。だが一方で、失業給付から抜け出せるように、飯が食えるような職業を職安に紹介してもらえる。日本と違い、きちんとひとりひとりが、職に就くまで面倒を見てくれるのです。(間違いがあったら指摘してほしい。)。
働きながら最低限の生活を保障される北欧。一方日本は、就職支援もほとんどアリバイ的。生活保護は、「働けるだろう」と追い返し、そのあとのフォローは全然なし。アメリカならまだ、裕福な教授のこともでも、生活保護が受給できる。日本はいまや、アメリカよりも実質的にひどい格差大国になりつつあるのではないか?
その背景に、まったく、厚生省と労働省の統合が意味をなしていないことがあるのではないか。そう思っています。
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「自立しろ」というのが、行政の言い分です。
しかし「働く能力がある」ことと「働く場所がある」ことはイコールではありません。
働いて食えるだけの職を保障してから切るべきです。もし、民間で食える職がないなら、行政で例えば任期つき公務員を増やしても食えるようにすべきです。
食える職を民間に確保できないならそれは行政の失政ですから、費用は「えらい人」が給料から負担するべきとも思いますが、現実には、国民が、能力のない政治家を落選させれば済みます。
こんな問題提起をなぜしたか。
「いわゆる橋本行革による省庁再編で2001年から厚生省と労働省が統合したことによるメリットがあまりないのではないか?」という問いかけをしたいからです。
せっかくセーフティネットを扱う省庁が統合したのです。
そうであるならば、生活保護と、失業保険、そして就職支援、また年金などを統合的に扱えないものか、という問題意識を持たざるを得ません。
しかし、7年たちましたが、それは実現していません。せいぜい、子育てと仕事の両立という観点での施策の充実があった程度ですが、それとて、とくに女性の多数を占める非正規労働者には恩恵が薄いのが実情です。
これが、北欧であれば、最低の収入は保証される。だが一方で、失業給付から抜け出せるように、飯が食えるような職業を職安に紹介してもらえる。日本と違い、きちんとひとりひとりが、職に就くまで面倒を見てくれるのです。(間違いがあったら指摘してほしい。)。
働きながら最低限の生活を保障される北欧。一方日本は、就職支援もほとんどアリバイ的。生活保護は、「働けるだろう」と追い返し、そのあとのフォローは全然なし。アメリカならまだ、裕福な教授のこともでも、生活保護が受給できる。日本はいまや、アメリカよりも実質的にひどい格差大国になりつつあるのではないか?
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by hiroseto2004
| 2008-09-22 04:57
| ジェンダー・人権(反貧困)
|
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