人間をモノ扱いする経営者は許してはいけない
2008年 12月 14日
今、多くの企業で派遣労働者を担当するのは、人事部長ではなく、資材調達担当部長の場合が多いのです。
わたしは、友人の70代の女性労働者から、「若いとき、モノ扱い」されていたと聞きました。彼女は、採用時は、非正規職員で、その後、正規職員に採用されたそうです。
彼女に対して、会社の男性管理職(大昔ですから、当然、ほとんど男性しかいない)は、「あんたは、椅子や机とおんなじや。人件費じゃなくて備品費から出ているんだよ。」と暴言を吐いたそうです。彼女は悔しくて涙をこらえた。その後、彼女はDV問題、女性労働者差別に対する裁判の支援など、女性の人権問題に取り組んでいます。
それは、若いときの悔しさが原点なのです。
その彼女の体験した状況=モノ扱いが、大々的に広がっているのが、今の現状ではないでしょうか。
派遣労働者は、まるで、資材の様に「派遣切り」。内定を出したはずの学生も、切捨て。
確かに、低賃金などの問題は深刻です。
しかし、それ以前に「考え方」として、人間扱いではなく、モノ扱い。ここが一番の問題だと思います。
大手企業の場合は、赤字になっているわけでもないところも多い。また、赤字でも、内部留保はまだ潤沢にある企業も多い。
「株主に配当をしなければ」、というかもしれないが、本来的に言えば、株主は「有限責任社員」であって、損をかぶるべきときにはかぶるべき人たちなのです。本来的には、その覚悟がなければ株を買ってはいけない。
苦しいときには、経営者が、頭を下げて、みんなの給料が下がってもいいから、「みんなでなんとか乗り切ろう」と、呼びかける。それくらいあってしかるべきではないでしょうか?
もちろん、第二次補正予算をなかなか出そうとしないなど、政治家があまりに無能だから、そんな気も起きないかもしれませんが、政治が駄目なのはそれはそれとして、やはり、大手企業の責任と言うのも重要です。
人間を大事に出来ないような経営者であれば、やはり、指弾されてしかるべきである。
労働組合が立ち上がり、ゼネストぐらいしてしかるべきではないでしょうか?国会や大手町くらい包囲してしかるべきではないでしょうか?
このままでは、派遣社員や「内定取り消され」学生だけでなく、正社員も、結局は、景気の底割れと言う形で、タイムラグはありますが、惨状に突き落とされますよ。やはり、正社員だって、もはや、本当は人間だと思われていないのかもしれないのですよ。
一部労組に見られるように、経営側と一緒になって、派遣社員からビラを奪っている場合ではないと思うのです。
日本語のインターナショナルは「たて、飢えたるものよー」で始まる。しかし、英語では「arise prisoners,」で始まります。
囚人よたて、というわけです。
人間扱いされず、モノ扱いされている労働者に対して立て、と督励した歌なのです。人間であろうとするならば、労働組合は立ち上がるべきときだ、と思います。
派遣切りにあった当事者、内定取り消された学生たちが、労働組合を頼り、立ち上がっています。
大きい労働組合も表看板はようやく立ち上がり始めましたが、まだまだ不十分。2009年は正念場です。
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わたしは、友人の70代の女性労働者から、「若いとき、モノ扱い」されていたと聞きました。彼女は、採用時は、非正規職員で、その後、正規職員に採用されたそうです。
彼女に対して、会社の男性管理職(大昔ですから、当然、ほとんど男性しかいない)は、「あんたは、椅子や机とおんなじや。人件費じゃなくて備品費から出ているんだよ。」と暴言を吐いたそうです。彼女は悔しくて涙をこらえた。その後、彼女はDV問題、女性労働者差別に対する裁判の支援など、女性の人権問題に取り組んでいます。
それは、若いときの悔しさが原点なのです。
その彼女の体験した状況=モノ扱いが、大々的に広がっているのが、今の現状ではないでしょうか。
派遣労働者は、まるで、資材の様に「派遣切り」。内定を出したはずの学生も、切捨て。
確かに、低賃金などの問題は深刻です。
しかし、それ以前に「考え方」として、人間扱いではなく、モノ扱い。ここが一番の問題だと思います。
大手企業の場合は、赤字になっているわけでもないところも多い。また、赤字でも、内部留保はまだ潤沢にある企業も多い。
「株主に配当をしなければ」、というかもしれないが、本来的に言えば、株主は「有限責任社員」であって、損をかぶるべきときにはかぶるべき人たちなのです。本来的には、その覚悟がなければ株を買ってはいけない。
苦しいときには、経営者が、頭を下げて、みんなの給料が下がってもいいから、「みんなでなんとか乗り切ろう」と、呼びかける。それくらいあってしかるべきではないでしょうか?
もちろん、第二次補正予算をなかなか出そうとしないなど、政治家があまりに無能だから、そんな気も起きないかもしれませんが、政治が駄目なのはそれはそれとして、やはり、大手企業の責任と言うのも重要です。
人間を大事に出来ないような経営者であれば、やはり、指弾されてしかるべきである。
労働組合が立ち上がり、ゼネストぐらいしてしかるべきではないでしょうか?国会や大手町くらい包囲してしかるべきではないでしょうか?
このままでは、派遣社員や「内定取り消され」学生だけでなく、正社員も、結局は、景気の底割れと言う形で、タイムラグはありますが、惨状に突き落とされますよ。やはり、正社員だって、もはや、本当は人間だと思われていないのかもしれないのですよ。
一部労組に見られるように、経営側と一緒になって、派遣社員からビラを奪っている場合ではないと思うのです。
日本語のインターナショナルは「たて、飢えたるものよー」で始まる。しかし、英語では「arise prisoners,」で始まります。
囚人よたて、というわけです。
人間扱いされず、モノ扱いされている労働者に対して立て、と督励した歌なのです。人間であろうとするならば、労働組合は立ち上がるべきときだ、と思います。
派遣切りにあった当事者、内定取り消された学生たちが、労働組合を頼り、立ち上がっています。
大きい労働組合も表看板はようやく立ち上がり始めましたが、まだまだ不十分。2009年は正念場です。
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by hiroseto2004
| 2008-12-14 16:39
| ジェンダー・人権(労働問題)
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