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by hiroseto2004

日本・スウェーデン男女共同参画ジョイントセミナー

内閣府が主催する日本・スウェーデン男女共同参画ジョイントセミナー(女性に対する暴力の防止と根絶のために~新しい官民の取り組み事例をもとに~)が、30日、広島市内で開催されました。

地元選出の衆院議員・増原義剛・男女共同参画担当副大臣が、主催者として最初に登壇し、UNIFEMが主催する「女性に対する暴力の防止と根絶」を求める署名に麻生内閣全員が署名したことをアピール。
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その後、スウェーデン大使、スウェーデン文化交流協会会長から挨拶をいただきました。
ノーレン大使は、昨年8月6日に平和記念式典に参列して以来二度目の広島訪問を喜んでおられました。

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ついで、ニャムコ・サブニ男女共同参画担当大臣のビデオによる講演が放映されました。
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同大臣は、アフリカ系女性。今、スウェーデンは保守政権ですが、保革問わず、多様性を重視している同国政界の姿勢を感じました。

同大臣は、スウェーデンにおいても、2万7千人の女性が暴力を毎年受けており、その数字はおそらく実際の二割程度であること、また、若い女性が男性と関係を持ったとき、父親がその女性を殺してしまうという名誉殺人も起きる(イスラム教国からの移民の間で)など、日本から見ればずっと男女平等が進んでいる同国でも課題は多いことを強調しておられました。

そして、1、被害者に対するサポート、2、男性・女性両方を対象とした予防策、3、効果的な司法システム、4、加害者に焦点を当てた対策、5、当局や組織同士の協力、6、女性に対する暴力への知見や研究の蓄積に力を入れており、最近では、インターネットを良く利用する若者のために、バーチャルなクリニックも設けているということです。

ついで、スウェーデン・女性に対する暴力に関する知識国立センター長のグン・ヘイメル(医学)博士、前男女平等オンブズマンのクラース・ボリィストロム弁護士、日本からは、内閣府男女共同参画局長・板東久美子さん、NPO法人ネットワーク虹の高東幸子さんの順に講演を頂き、その後、千葉大学の後藤弘子教授(ジェンダー法)のコーディネートでパネルディスカッションを行いました。

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各論客の発言で印象に残ったのは以下です。

■組織の枠越え対策を取るスウェーデン

ヘイメル博士は、女性に対する暴力防止の最前線で活躍しておられます。データがなければ、対策を立てられないということで、わざわざ、国立で組織を作って知見・研究の蓄積を行っているのが彼女の組織ということで、感嘆しました。

そして、全国民を対象としたホットラインを設け、24時間、12人の専門スタッフが対応しているということです。それを周知徹底するため、電車の中吊り広告から薬局に至るまで、ホットラインの広告を出し、そのことが人々の意識を引き上げているということです。

また、組織の枠を超えて、法務大臣に対しても政策提言を行っているということで、この辺が日本の悪しき縦割り行政と違うな、と感じました。

博士からは、「女性に対しては、効果的な施策をしないといけない。知識を得るだけでなく具体的なサービスをしないといけない。男性から女性への暴力を終わらせないといけない」と強い決意をうかがうことが出来ました。

また、同博士によると、スウェーデンでは、一週間に一回、電話を受ける側のケアをしているということで、行き届いた施策にびっくりしました。

■不平等が暴力の背景に・・自国に厳しいスウェーデン側

クラース・ボリィストロム弁護士は、男性ですが、男女平等に取り組んでこられました。スウェーデンは日本から見れば男女平等の国ですが、それでも「男性に価値が置かれた仕組みになっている」「男性規範が支配している」と手厳しい意見でした。

 このように、「男性から女性への暴力」という言葉を使っておられる理由として、「男性と女性が対等でない」という大きな問題を背景に「暴力」が起きていることを認識して、この言葉を使っていることを分かりやすく説明いただきました。

そして、ジェンダーを主流化すること、すなわち、ジェンダーの視点であらゆる政策を見直すことが大事だ、ということです。「総論賛成、各論反対」ではだめだという趣旨のことをおっしゃい、会場を沸かせました。

また、スウェーデンでも、若い女性は特に、「自分が被害にあっている」と言うこと自体分かっていない場合も多い、ということです。そこで、お互いを尊重しあうような教育を、若い男女に対してしていく必要がある、ということで、この点はデートDVが問題となっている日本と共通する課題を感じました。

■日本はまだまだ不十分と認めた板東さん

板東久美子さんからは、2007年、広島で開催された日本女性会議について、「広島は行政主導ではなく、民間人主導だった」ことを強く持ち上げておられました。そして、夫婦間の傷害や暴行の9割がたは男性が加害者であること、政府としてもDV防止法を二度にわたり改正していることなどを、紹介されました。「日本はまだまだ施策が不十分だ」と偽らざる本音をおっしゃったのが印象的でした。

■人件費が出ないと維持不可能・・高東さん

 高東さんは、東広島市を拠点に、被害者からの電話相談を受けています。また、全国22の団体と連携して、毎年何回か、全国規模でのDVホットラインを行っておられます。

わたしも、行政担当者として、彼女のご活躍は良く存じ上げていますが、やはり、悩みは手弁当であることです。人件費を行政からいただけないし、行政担当者がコロコロ変ってしまい、困る、という苦情もいただきました。

 行政は行政で、専門的なことをきちんとして欲しい、と注文をされたのが印象的でした。

 さらに、企業も、イベントに対する助成はしてくれるが、普段の活動に対する人件費は助成されにくい。しかも、助成してくれるのは外資系企業で、日本企業はしてくれないというこという実情があるということです。

 60代、70代の方は、手弁当でして下さるが、やはり若い人はお給料をださないとやってくれないし、今居るスタッフ自身も、研修の機会がなく、疲弊している、と窮状を訴えました。最近、内閣府がようやく、全国ホットラインをおこなった際に、助成金を出してくれた、ということです。

そのような厳しい状況ですが、明るい芽もあるそうです。最近では、コンビニ店主が自発的に、DV被害相談のパンフレットをお客に配ってくれたり、定年退職世代が協力を申し出てくれるなど、男性にも、運動を支援する輪が広がっているそうです。

また、DV防止法の対象外である、いわゆるデートDV(恋人間の暴力)が深刻です。被害にあった子どもはなかなか親には打ち明けない状況があり、そうであるならば「親が子どもを守るしかない」ので、独自に、パンフレットを作成して、親を啓発しているということです。

■感想・・やはり予算確保が大事

 また、スウェーデンの論客からはそろって、「お金をシステムに入れることが必要」「政治的な問題でもある」というアドバイス(?)をいただきました。

やはり、高東さんんからの訴えからも感じたことですが、しょぼい予算では限界があります。この分野に限らず、NPOなどを、「安上がり」に利用しすぎたし、特に主婦(それなりに余裕がある男性正社員の夫を持つ)などの善意に頼りすぎたのではないか、と思います。

 しかし、かつてのような男性正社員の高給構造が存続不能となった今、官民どちらが担うにせよ、きちんとした給料が出せるような持続可能なシステムを作らないといけません。

 小泉純一郎政権以来の緊縮財政を、麻生総理は施政方針演説で放棄することを事実上打ち出しました。かなり高い確率で政権獲得が予想される民主党など野党も積極財政路線でを取っています。財政政策が「大きな政府」「社民主義」寄りになることがほぼ確実な中で、この分野でもしっかり予算が確保できればいい、と切に思いました。

 そのためには、議員の男女比も含め、政治を変えていくことが必要不可欠です。

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タイトル : 派遣切られたorz
昨年末で派遣契約切れて、本気でヤバかったけど、 リアル友達に教えてもらったコレでなんとかホームレスにならずにすんだ(笑)  ... more
by hiroseto2004 | 2009-01-30 23:10 | ジェンダー・人権(DV・性暴力) | Trackback(1)