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by hiroseto2004

2015年 08月 08日 ( 1 )

広島ブログ
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図をご覧ください。
横軸に「日本の加害責任(先の大戦における)認識」の強弱、縦軸に欧米(または旧連合国・米英仏露中など)の行為の責任を追及することへの積極性をとりました。

1945年の原爆投下直後、大日本帝国政府は、原爆投下を激しく批判しました。もちろん、大日本帝国自身が周辺諸国にかけた迷惑への反省はみじんもありませんでした。

一方、アメリカ人のほとんどは、原爆投下を正当化していました。一方で、日本の戦争責任については徹底的に糾弾。
敵国条項を国連憲章に設けたのは当然です。

戦後、日本は、日米安保条約のこと、アメリカに従属した構造を取りました。

革新勢力、保守勢力共に、さほど日本の加害責任への認識は強かったとは言えませんでした。

革新勢力でも、日本の加害責任を強く打ち出していたのは「ヒロシマというとき」の栗原貞子さんなど、限られていました。
冷戦崩壊後、当時の広島市長・平岡敬さんが、1991年の平和宣言で加害責任に言及したことが、革新勢力内でも「日本の加害責任」がメジャーになった嚆矢(こうし)でした。

冷戦時代は、日本国内でもアメリカへの従属度が強い自民党(自民党でも比較的従属度が高いタカ派と、うまくアメリカの要求を逃れようとするハト派=主流派がいた。)と、アメリカ従属に反対する革新勢力という対立軸でした。学生の安保反対運動も「反米愛国」が旗印のひとつでした。

 一方で外国に目を転じると、中国政府は、「徳をもって怨みに報いる」方針を蒋介石が打ち出し、共産党の毛沢東も「二分論」(日本国民は軍国主義の被害者」で、深くは日本の戦争責任を追及しない時代が続きました。

 日本との経済関係の重視、また、1950年代末以降は、中ソの対立激化なども背景にあったと思われます。

 韓国も、政府レベルでは、李承晩政権には「反日」でしたが、1960年代半ば以降、1980年代までの朴正煕、全斗煥時代には、日本の戦争責任は不問に付しつつ、経済的関係を強化する路線でした。

 ソビエトという共通の敵がいたこと、アメリカも日韓間でことを荒立てることを望まなかったこと、日本の革新勢力も、韓国政府とは仲が悪かったこと(日本共産党は自主独立、日本社会党左派はソ連寄りだった。)ことなども背景にあったと思われます。

しかし、上記の構造は、冷戦崩壊で一変します。

そして、二つの流れが出てきます。

一つの流れは、「反共」(反ソ)のために押さえつけられていた、韓国をはじめとする各国内の「個人が日本に謝罪を求める」動きの活発化です。それに対応した、国内の平和運動も含むリベラル派の中での「加害責任に向き合う」動きです。

もう一つの流れは、アメリカの力の低下の中で「応分の貢献」を日本に求める動き、それに呼応した国内政治の流れです。
「日本は、汗を流さないで、経済的に儲けてきた。それでていいのか?」
という問いです。

前者の流れは、1993年の河野談話、1995年の村山談話につながっていきます。

後者の流れは、軍事面では1992年のPKO協力法成立へとつながります。

また、経済面でも、アメリカからの構造改革要求がエスカレートし、現在ではTPPという形で、アメリカへの従属を求める動きが強まるわけです。

これに対して、日本の国内では、湾岸戦争を契機に、海外派兵を進めようという流れが自民党サイドから出ます。

それは、最初は、新進党を後につくる小沢一郎幹事長・海部俊樹総理(いずれも当時)らでした。

彼らは、アジア諸国へはきちんと謝罪する一方で、国連の枠でガンガン国際貢献しようという路線でした。「普通の国」を目指したのです。(下の図もご参照ください)。


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これに対して、あわてた日本社会党は、海外派兵推進派が抜けたとみられた自民党と1994年に連立を組みます。
これが村山政権です。
しかし、日本社会党は、これにより、信望を失い、一挙に崩壊します。
日本社会党が1996年の衆院選でほぼ壊滅してしまうと、自民党は、むしろ海外派兵推進で小沢さんらと組む(保保連合)の動きを強めます。
そして、1999年の自自公連立のもと、いわゆる新ガイドライン法が成立します。

さらに、2003年には、いわゆる有事法制が成立(ただし、このときは個別的自衛権の範囲とされた)。
小泉総理がイラク戦争支持、イラク派兵を強行します。

2009年、日本の外務省は、オバマ大統領の広島訪問の打診を受けるとこれを拒絶してしまいます。
オバマ大統領はアメリカ国内の「原爆正当化世論」の弱体化も背景に日本に歩み寄ってきたが、日本からそれを拒絶して、
アメリカに従属する路線を選んだのです。

2009年、民主党政権が成立。イラク戦争の検証も行われました。しかし、2012年に外務省が出した結論は尻すぼみのものでした。
官僚に負けたといっても仕方がないものでした。

官僚に負けて、失望を招いた民主党の次に天下を取ったのは、最悪なことに安倍晋三という男でした。
安倍総理は、TPP断固反対などを野党時代は叫び、アメリカ従属から脱却するかの幻想を抱かせました。

しかし、実際には、TPPを推進。そして、アメリカの戦争に参加するための集団的自衛権行使容認の解釈改憲を閣議決定で強行。
その準備としての特定秘密保護法も制定。さらに、安保法案をいま、強行しようとしています。
一方で、安倍総理は靖国参拝を行い、先の大戦での日本の責任を否定するような方々を閣僚に登用しました。
こうして、旧連合国の機嫌を損ないつつ、それをなだめるかのように、TPP推進や海外派兵に邁進しているのが今の安倍総理です。

アメリカをはじめ、戦時中の原爆や空襲はもちろん、戦後も旧連合国がやってきた違法行為について、しっかり追及していくこと。
このことは大事です。そうした大義なき戦争に日本は参加してはいけない。こうしたことは絶対に必要です。
「日本が戦争の被害者になりたくない」というだけでは、戦争反対の理屈としては弱いのです。
「アメリカ側について、加害者になってはいけない」ということ、「むしろ、紛争予防や貧困撲滅で貢献する日本を目指す」
ということを打ち出すべきです。

安倍総理は、たしかに、戦前の日本を肯定しつつ戦争に参加するという最悪な政治家でしょう。
しかし、日本が、あるいは、日本人が戦争に巻き込まれたくない、というだけでは、アメリカなど旧連合国が「テロ撲滅」を大義に戦争をすることに参加しないことについては、「利己的」「一国平和主義」という批判を浴びかねない。
「アベ政治」のような露骨な古臭い政治は退治されたとしても、例えば、民主党政権が復活したとしても「先の大戦を反省しつつ、他の旧連合国の大国と一緒に海外派兵しまくる」「アメリカに従属し、TPPを推進する」ということになりかねないのです。
しっかりと、旧連合国のやっていることの不当性も検証する。そして、日本なりの貢献の仕方を打ち出すべきです。

一方で、当然、先の大戦の日本について反省も必要です。いまの国際秩序は、ナチスドイツや日本がやったことは悪い、という認識を根底にしています。そうでないと、日本の非核への訴えも聞いてもらえない。そのことは「ヒロシマということ」に明らかです。
なにより、過去を反省できなければまた同じことを繰り返しかねないのです。



参考:大日本帝国政府による1945年8月10日付抗議文
米国の新型爆弾による攻撃に対する抗議文

 本月六日米国航空機は広島市の市街地区に対し新型爆弾を投下し瞬時にして多数の市民を殺傷し同市の大半を潰滅せしめたり。

 広島市は何ら特殊の軍事的防衛乃至施設を施し居らざる普通の一地方都市にして同市全体として一つの軍事目標たるの性質を有するものに非ず、本件爆撃に関する声明において米国大統領「トルーマン」はわれらは船渠(せんきょ)工場および交通施設を破壊すべしと言ひをるも、本件爆弾は落下傘を付して投下せられ空中において炸裂し極めて広き範囲に破壊的効力を及ぼすものなるを以つてこれによる攻撃の効果を右の如き特定目標に限定することは物理的に全然不可能なこと明瞭にして右の如き本件爆弾の性能については米国側においてもすでに承知しをるところなり。

 また実際の被害状況に徴するも被害地域は広範囲にわたり右地域内にあるものは交戦者、非交戦者の別なく、また男女老幼を問わず、すべて爆風および幅射熱により無差別に殺傷せられその被害範囲の一般的にして、かつ甚大なるのみならず、個々の傷害状況より見るも未だ見ざる惨憺なるものと言ふべきなり。

 聊々交戦者は害敵手段の選択につき無制限の権利を有するものに非ざること及び不必要の苦痛を与ふべき兵器、投射物其他の物質を使用すべからざることは戦時国際法の根本原則にして、それぞれ陸戦の法規慣例に関する条約付属書、陸戦の法規慣例に関する規則第二十二条、及び第二十三条(ホ)号に明定せらるるところなり。

 米国政府は今次世界の戦乱勃発以来再三にわたり毒ガス乃至その他の非人道的戦争方法の使用は文明社会の輿論により不法とせられをれりとし、相手国側において、まづこれを使用せざる限り、これを使用することなかるべき旨声明したるが、米国が今回使用したる本件爆弾は、その性能の無差別かつ惨虐性において従来かゝる性能を有するが故に使用を禁止せられをる毒ガスその他の兵器を遥かに凌駕しをれり、米国は国際法および人道の根本原則を無視して、すでに広範囲にわたり帝国の諸都市に対して無差別爆撃を実施し来り多数の老幼婦女子を殺傷し神社仏閣学校病院一般民衆などを倒壊または焼失せしめたり。

 而していまや新奇にして、かつ従来のいかなる兵器、投射物にも比し得ざる無差別性惨虐性を有する本件爆弾を使用せるは人類文化に対する新たなる罪悪なり。帝国政府はここに自からの名において、かつまた全人類および文明の名において米国政府を糾弾すると共に即時かゝる非人道的兵器の使用を放棄すべきことを厳重に要求す。


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by hiroseto2004 | 2015-08-08 12:59 | 新しい政治をめざして | Trackback